蒼色の月明かりの下で

心に残る昔の名画。

裏窓

(アクション/サスペンス)

『 裏窓 』
原題 : Rear Window
製作 : 1954年
製作国 : アメリカ

ウィリアム・アイリッシュによる同名の小説を原作とする、ニューヨークのとあるアパートを舞台にしたサスペンス。
ニューヨークのダウン・タウン、グリニッチ・ヴィレッジのあるアパートの一室、雑誌社のカメラマン、ジェフ(ジェームズ・ステュワート)は足をくじいて椅子にかけたまま療養中なので、つれづれなるままに窓から中庭の向こうのアパートの様子を望遠鏡で眺めて退屈をしのいでいた。胸が自慢の女がブラジャーをなくした。男が欲しくてたまらぬ女が男を連れこんだがどう切り出していいか分からない。新婚の男女の濃厚なラブ・シーン。ピアノに向かって苦吟している作曲家。犬を飼っている夫婦者など。そのうちにジェフの興味を惹くことが起きた。病気で寝たきりの妻と2人暮らしのセールスマン、ラース・ソーウォルドが荷物を送り出した翌日から、妻の姿が見えなくなった。ジェフは注意して彼の動静を観察し、妻を殺して死体をトランクに詰め、どこかへ送ったものと確信した。この調査には恋人のリザ(グレイス・ケリー)や看護婦のステラにも一役買ってもらった。リザは早速調査を始めたが確証がつかめないので、ジェフがいい加減のことを言っているのではないかと思うようになった。やがてソーウォルドは自分が疑われていることに気づき、ジェフが警察に密告したことを知って殺意を抱いた。ジェフが1人で部屋にいるとき、ソーウォルドが襲ってきて体の自由のきかぬジェフを窓からつき落とそうとした。こうして意外なクライマックスが展開、事件の謎がとけるのである。



スタッフ :
監督 : アルフレッド・ヒッチコック
脚色 : ジョン・マイケル・ヘイズ
原作 : コーネル・ウーリッチ
製作 : アルフレッド・ヒッチコック
撮影 : ロバート・バークス
美術 : ハル・ペレイラ、J・マクミラン・ジョンソン
録音 : ハリー・リンドグレン、ジョン・コープ
編集 : ジョージ・トマシーニ
作曲 : フランツ・ワックスマン

キャスト :
L・B・ジェフリーズ : ジェームズ・ステュアート
リザ・フレモント : グレース・ケリー
ラーズ・ソーワルド : レイモンド・バー
ステラ : セルマ・リッター
トーマス・J・ドイル刑事 : ウェンデル・コーリイ
ミス・ロンリー・ハート : ジュディス・イヴリン
作曲家 : ロス・バグダサリアン
[ 2018/02/28 15:00 ] サスペンス | TB(-) | CM(-)

ダイヤルMを廻せ!

(アクション/サスペンス)

『 ダイヤルMを廻せ! 』
原題 : Dial M for Murder
製作 : 1954年
製作国 : アメリカ

原作はフレデリック・ノットによる同じタイトルの舞台劇を映画化したサスペンス映画。
ロンドンの住宅地にあるアパート。その1階に部屋を借りているトニー(レイ・ミランド)とマーゴ(グレイス・ケリー)のウエンディス夫妻は、表面平穏な生活を送っているように見えたが、夫婦の気持ちは全く離ればなれで、マーゴはアメリカのテレビ作家マーク・ホリデイ(ロバート・カミングス)と不倫な恋におちており、それを恨むトニーは、ひそかに妻の謀殺を企てていた。トニーはもとウィンブルドンのテニスのチャンピオンで、金持ち娘のマーゴはその名声にあこがれて彼と結婚したのだが、トニーが選手を引退してからは、彼への愛情が次第にさめていったのである。トニーは大学時代の友人でやくざな暮らしをしているレスゲートに、巧みに持ちかけて妻の殺人を依頼した。計画は綿密で、トニーはマークと一緒に夜のパーティーに出かけてアリバイをつくり、レスゲートにアパートへしのびこませる。約束の時間にトニーはアパートへ電話をかけ、マーゴが電話に出たとき、かくれていたレスゲートが後ろから絞殺するというてはずだった。しかし、実際には絞められたマーゴが必死にもがいて鋏でレスゲートを刺殺してしまった。トニーは、マーゴがマークとの不倫をレスゲートにゆすられていたので彼を殺したという印象を警察に与え、マーゴを罪におとし入れた。マーゴは死刑を宣告され、処刑の前日までトニーの陰謀は発覚しそうにもなかった。だが、ひそかに調査を進めていたハバード警視は、レスゲートが使ったアパートの鍵のことから事件解決の緒口をつかみ、遂にトニーの犯罪をあばいた。



スタッフ :
監督 : アルフレッド・ヒッチコック
脚色 : フレデリック・ノット
撮影 : ロバート・バークス
美術 : エドワード・キャレア
録音 : オリヴァー・S・ギャレットソン
編集 : ルーディ・ファー
作曲 : ディミトリ・ティオムキン
指揮 : ディミトリ・ティオムキン

キャスト :
トニー : レイ・ミランド
マーゴ : グレース・ケリー
マーク・ハリディ : ロバート・カミングス
ハバード警部 : ジョン・ウィリアムズ
スワン : アンソニー・ドーソン
[ 2018/02/26 13:00 ] サスペンス | TB(-) | CM(-)

ピーター・パン

(ディズニーアニメ)

『 ピーター・パン 』
原題 : Peter Pan
製作 : 1953年
製作国 : アメリカ

ジェイムズ・M・バリーの戯曲『ビーター・パン』のアニメ映画化。
ロンドン郊外に住むダーリング家の3姉弟の姉娘ウェンディは大人になるのがいやでしょうがなかった。ある夜、ウェンディたちの部屋にお伽話のピーター・パンがしのびこみ、いつまでも子供でいられる“ないない島”へ連れて行ってやろうといった。ピーター・パンが光のをウェンディ、ジョン、マイケルの3人にふりかけると空を飛ぶことが出来るようになって、ピーター・パンを先頭に“ないない島”へ飛んで行った。ピーター・パンたちの大敵は海賊フックだ。フックは飛んで来るピーター・パンたちに大砲をうちかけたが、一同はどうやら無事に島に着くことができた。ジョンやマイケルは同じような子供たちがたくさんいるので大喜び、早速皆でインディアン退治に出発したが、娘を何者かに誘拐されて怒っていた酋長に逆に捕えられ、夜明けに死刑されることになった。ピーター・パンとウェンディは人魚たちと遊んでいるとき海賊フックが酋長の娘を攫って行くのを見つけ、ピーター・パンは海賊と大格闘して娘を助け出した。これを知った酋長は喜んで子供たちの縄をときお礼の大ダンス・パーティを催した。そのうちにウェンディはお母さんが恋しくなり、ピーター・パンから家へ帰ると大人になってしまうと言われたが、やはり皆を連れて帰る決心をした。ピーター・パンに娘を奪い返されたフックはその復讐にウェンディ以下の子供たちを捕えてしまった。しかし、急を知ったピーター・パンが飛んで来てフックを鰐の口の中につき落した。ウェンディたちはロンドンへ帰ることができた。そしてウェンディは父母に大人になる決心をしたと告げるのだった。



挿入歌 : You Can Fly (君も飛べるよ!)


スタッフ :
監督 : ウィルフレッド・ジャクソン、ハミルトン・ラスク、クライド・ジェロニミ
脚本 : テッド・シアーズ、アードマン・ペナー、ビル・ピート、ウィンストン・ヒブラー、ジョー・リナルディ、ミルト・バンタ、ラルフ・ライト、ウィリアム・コトレル
製作 : ウォルト・ディズニー、ロイ・O・ディズニー
音楽 : オリバー・ウォレス
撮影 : ボブ・ブロートン
編集 : ドナルド・ハリデイ

キャスト : 声優
ピーター・パン : ボビー・ドリスコール
ウェンディ・ダーリング : キャサリン・ボーモント
ジョージ・ダーリング : ハンス・コンリード
フック船長 : ハンス・コンリード
ナレーション : トム・コンウェイ
ミスター・スミー : ビル・トンプソン
ターク : ビル・トンプソン
ブラック・マーフィ : ビル・トンプソン
ビル・ジュークス : ビル・トンプソン
スターキー : ビル・トンプソン
マリンズ : ビル・トンプソン
スカイライツ : ビル・トンプソン
ジョン・ダーリング : ポール・コリンズ
マイケル・ダーリング : トミー・ラスク
メアリー・ダーリング : ヘザー・エンジェル
酋長 : キャンディ・キャンディード
タイガー・リリー : コリンヌ・オル
[ 2018/02/24 15:00 ] ディズニーアニメ | TB(-) | CM(-)

地上より永遠に

(ドラマ/ヒューマン)

『 地上より永遠に 』
原題 : From Here to Eternity
製作 : 1953年
製作国 : アメリカ
アカデミー作品賞受賞

米国軍隊内部をリアルに描いたジェームズ・ジョーンズの小説を映画化。
第二次大戦直前の1941年夏、ホノルルのスコーフィールド兵営にロバート・E・プルウィット(モンゴメリー・クリフト)という青年が転属してきた。彼は上官に反目したため一兵卒に落され、転属の憂き目となったのだ。この新しい部隊の中隊長ダナ・ホルムズ大尉(フィリップ・オーバー)は、拳闘競技に夢中で、プルウ(プルウィットの仇名)が以前、隊でミドル級のチャンピオンであったことを知って、下士官に昇進を条件に彼にチーム入りをすすめた。だが、プルウはかつて拳闘で戦友を失明させて以来、2度と拳闘はやらないと誓いをたてていたので、にべもなく断った。実質上中隊の支配者であるウォーデン軍曹(バート・ランカスター)は、プルウに反抗はやめろと警告したが、強情なプルウは聞き入れなかった。そのためホルムズ大尉のプルウに対する圧迫は次第に強くなり、彼はしばしば虐待行為を受けた。一等兵のアンジェロ・マギオ(フランク・シナトラ)はひょうきんなイタリア系アメリカ人で、ただ1人プルウの味方になった。ホルムズ大尉の妻カレン(デボラ・カー)は、G・Iの間に噂の的となっている女性で、冷酷で不貞な夫を憎んでいた。ウォーデンはカレンと密通して、2人は不倫な愛欲のとりことなった。週末の外出に、マギオはプルウを慰安所に連れていった。プルウはその店でアルマ(ドナ・リード)という女と知り合い、恋に落ちた。やがて彼はアルマに結婚を申し込んだが、今の稼業から足を洗い米本国で更生を夢見るアルマは、彼の申し込みに応じなかった。プルウに対する虐待行為は依然つづけられたが、彼は決して屈せず、ウォーデンも驚くほどであった。真珠湾攻撃直前のある日、マギオが無断外出して酒に酔い、MPに逮捕されて営倉入りとなった。ここでマギオは営倉係のファツォーにひどい虐待を受け、脱走してプルウの許に逃げのびたが、極度の内出血のため絶命した。プルウは心に固く戦友の復仇を誓い、ある夜、町かどでファツォーと決闘した。プルウはついにファツォーをたおしたが、自らも重傷を負ってアルマの家に身を隠した。その頃、カレンは本土に引き揚げようという夫の強圧的な命令に悩んでいた。ウォーデンとの仲もうまく行かないようになっていたのだ。12月7日の朝、日本軍は真珠湾を攻撃した。アルマの家でこの事を知ったプルウは帰隊すると云い張り、アルマの必死の引き留めを振り切って外へ出た。よろめく足をふみしめて兵営に向かった途中で警備兵に発見され、あわやと云う間に射殺されてしまった。数日後、本土へ向かう船の上でカレンは若い女と知り合った。彼女はアルマと云い、戦闘機のパイロットだった許婚者が、真珠湾攻撃の日戦死したと語った。



スタッフ :
監督 : フレッド・ジンネマン (アカデミー監督賞受賞)
製作 : バディ・アドラー
原作 : ジェームズ・ジョーンズ
脚色 : ダニエル・タラダッシュ
撮影 : バーネット・ガフィ
音楽 : モリス・W・ストロフ、ジョージ・ダニング
歌 : ジェームズ・ジョーンズ、フレッド・カーガー、ロバート・ウェルズ
美術 : ケーリー・オデール
編集 : ウィリアム・A・リオン

キャスト :
ウォーデン曹長 : バート・ランカスター
プルーイット : モンゴメリー・クリフト
マジオ : フランク・シナトラ (アカデミー助演男優賞受賞)
カレン : デボラ・カー
ロリーン : ドナ・リード (アカデミー助演女優賞受賞)
ファツォー : アーネスト・ボーグナイン
ホームズ中隊長 : フィリップ・オーバー
ガロヴィッチ : ジョン・デニス
バックリー伍長 : ジャック・ウォーデン
[ 2018/02/22 15:00 ] ヒューマン | TB(-) | CM(-)

紳士は金髪がお好き

(ドラマ/ミュージカル)

『 紳士は金髪がお好き 』
原題 : Gentlemen Prefer Blondes
製作 : 1953年
製作国 : アメリカ

アニタ・ルースによる1925年出版の同名小説を原作とした1949年初演の同名ブロードウェイ・ミュージカルを映画化したミュージカル・コメディ作品。
ローレライ(マリリン・モンロー)とドロシイ(ジェーン・ラッセル)はニューヨークのナイトクラブに出ている仲の良い芸人同士だった。ローレライはなかなかのチャッカリ娘で、金持ち息子ガス(トミー・ヌーナン)の心をとらえ、パリへ渡って結婚することになったが、出発間際ガスの父が病気でとりやめになった。余った切符でドロシイがローレライと一緒にパリへ行くことになった。船にはローレライの素行を調べるためガスの父が私立探偵のアーニイを乗り込ませた。ローレライは船客名簿からヘンリイ・スポウォード三世という金持ちらしい名前を選び、会ってみると6歳の少年だった。次いで彼女はダイヤモンド鉱山主フランシス・ビークマン卿(チャールズ・コバーン)を狙った。彼の夫人が持っているダイヤの髪飾りが欲しかったのだ。その間、アーニイはドロシイに言い寄った。ある日、ビークマン卿とローレライが会っている現場をアーニイがこっそり撮影した。それを見つけたドロシイは、ローレライと協力してフィルムを奪い、ビークマン卿の目の前で焼き捨てた。これを喜んだ卿は、ローレライに夫人の髪飾りを秘かに贈った。パリに着いて髪飾りがなくなったことに気づいた卿夫人は、ローレライに嫌疑をかけた。ローレライとドロシイはある料理店に出演したが、そこへ突然、ニューヨークからガスがやって来て、髪飾りの一件でローレライを責めた。ローレライは髪飾りを返そうと思ったが、いつの間にか紛失していた。ドロシイは自ら髪飾り紛失の罪を着て、ローレライになりすまし、法廷に立ってあれこれ急場を切り抜けた。そのうち、ビークマン卿が髪飾りを取り返していたことが分かり、ドロシイは無事釈放。ドロシイをローレライだと思い込んだガスの父親は結婚はまかりならぬといきり立ったが、本物のローレライを見てたちまち気に入ってしまった。こうしてローレライとガス、ドロシイとアーニイの2組がめでたく結ばれた。



スタッフ :
監督 : ハワード・ホークス
脚色 : チャールズ・レデラー
原作戯曲 : ジョセフ・フィールズ、アニタ・ルース
製作 : ソル・C・シーゲル
撮影 : ハリー・J・ワイルド
美術 : ライル・R・ウィラー、ジョセフ・C・ライト
音楽監督 : ライオネル・ニューマン
音楽 : ジュール・スタイン、レオ・ロビン、ホギー・カーマイケル、ハロルド・アダムソン
録音 : E・クレイトン・ウォード、ロジャー・ヒーマン
編集 : ハッシュ・S・フォーラー
作曲 : ジュール・スタイン、レオ・ロビン、ホギー・カーマイケル、ハロルド・アダムソン
振り付け : ジャック・コール

キャスト :
ドロシー・ショー : ジェーン・ラッセル
ローレライ・リー : マリリン・モンロー
フランシス・ビークマン卿 : チャールズ・コバーン
アーニー・マローン : エリオット・リード
ガス・エズモンド・ジュニア : トミー・ヌーナン
ヘンリー・スポフォード三世 : ジョージ・ウィンスロウ
判事 : マルセル・ダリオ
エズモンド・シニア : テイラー・ホームズ
ビークマン夫人 : ノーマ・ヴァーデン
ホテル支配人 : スティーヴン・ジレー
プリチャード : アレックス・フレイザー
ピエール : ジョージ・デイヴィス
[ 2018/02/20 15:00 ] ミュージカル | TB(-) | CM(-)

終着駅

(ドラマ/ヒューマン)

『 終着駅 』
原題 : Terminal Station
製作 : 1953年
製作国 : アメリカ

米国人の若い人妻メァリー・フォーブス(ジェニファー・ジョーンズ)は、断ち切りがたい想いを残してローマの中央駅にやって来た。彼女は妹の家に身を寄せて、数日間ローマ見物をしたのだが、その間に1人の青年と知り合い、烈しく愛し合うようになってしまった。青年はジョヴァンニ・ドナーティ(モンゴメリー・クリフト)という米伊混血の英語教師で、彼の激しい情熱に、メァリーは米国に残してきた夫や娘のことを忘れてしまうほどだったが、やはり帰国する以外になすすべもなかった。妹に電話で荷物を持って来るよう頼み、午後7時に出発するミラノ行の列車にメァリーは席をとった。発車数分前、ジョヴァンニが駆けつけた。彼はメァリーの妹から出発のことを聞いたのだ。彼の熱心なひきとめにあって、メァリーの心は動揺した。彼女はその汽車をやりすごし、ジョヴァンニと駅のレストランへ行った。ジョヴァンニの一途な説得に、メァリーは彼のアパートへ行くことを承知したかに見えたが、丁度出会った彼女の甥のポール少年(リチャード・ベイマー)にことよせて、彼女は身をかわした。ジョヴァンニはメァリーを殴りつけて立ち去った。メァリーとポールは3等待合室に入って、次の8時半発パリ行を待つことにした。そこでメァリーは妊娠の衰弱で苦しんでいる婦人の世話をし、心の落ち着きを取り戻した。ジョヴァンニは強く後悔して、メァリーを求めて駅の中を歩きまわった。プラットホームの端に、ポールを帰して1人たたずむメァリーの姿があった。彼は夢中になって線路を横切り、彼女のそばに駆け寄ろうとした。そのとき列車が轟然と入ってきた。一瞬早くジョヴァンニは汽車の前をよぎり、メァリーを抱きしめた。2人は駅のはずれに1台切り離されている暗い客車の中に入っていった。しばらく2人だけの世界に入って別れを惜しむのも束の間、2人は公安委員に発見され、風紀上の現行犯として駅の警察に連行された。8時半の発車時刻も間近かに迫り、署長(ジーノ・チェルヴィ)の好意ある計らいで2人は釈放された。いまこそメァリーは帰国の決意を固めて列車に乗った。ジョヴァンニは車上で彼女との別れを惜しむあまり、動き出してから飛び降りホームの上に叩きつけられた。列車は闇の中に走り去っていった。



スタッフ :
監督 : ヴィットリオ・デ・シーカ
脚色 : チェザーレ・ザヴァッティーニ、ルイジ・キャリーニ、ジョルジョ・プロスペリ
原作 : チェザーレ・ザヴァッティーニ
台詞 : トルーマン・カポーティ
製作 : ヴィットリオ・デ・シーカ
撮影 : G・R・アルド
音楽 : アレッサンドロ・チコニーニ
編集 : ジーン・ベイカー、エラルド・デ・ロマ
セット : ヴィルジリオ・マルキ

キャスト :
メアリー・フォーブ : ジェニファー・ジョーンズ
ジョヴァンニ・ドリア : モンゴメリー・クリフト
ポール : リチャード・ベイマー
署長 : ジーノ・チェルヴィ
セールスマン : パオロ・ストッパ
[ 2018/02/18 15:00 ] ヒューマン | TB(-) | CM(-)

ローマの休日

(ドラマ/ラブ・コメディ )

『 ローマの休日 』
原題 : Roman Holiday
製作 : 1953年
製作国 : アメリカ

ウィリアム・ワイラーがローマに出向いて製作監督した1953年作品で、王女と新聞記者の恋愛を描くコメディ。
ヨーロッパの各国を親善旅行中のある小国の王女アン(オードリー・ヘプバーン)がローマを訪れたとき、重なる固苦しい日程で王女は少々神経衰弱気味だった。侍医は王女に鎮静剤を飲ませたが、疲労のためかえって目が冴えて眠れなくなって、侍従がいないのをよいことに王女はひとりで街へ出て見る気になった。が、街を歩いているうちに薬がきいてきて広場のベンチで寝こんでしまった。そこへ通りかかったアメリカの新聞記者ジョー・ブラドリー(グレゴリー・ペック)は、彼女を王女とは知らず、助けおこして自分のアパートへ連れ帰った。翌朝、彼女が王女であることを知ったジョーは、これこそ特ダネ記事をものにするチャンスと思い、ローマ見物の案内役をひきうけた。アン王女はジョーの魂胆も知らず、まず床屋で髪を短く切らせ、1日中のびのびと遊び歩いた。ジョーの同僚のカメラマン、アーヴィングは、隠しもった小型カメラでぬけ目なく王女の行動をスナップした。一方、王女失踪で大使館は上を下への大騒ぎ、しかし、世間に公表するわけにも行かず、本国から秘密探偵をよびよせて捜査に当らせた。夜になってアン王女が遊覧船の上でジョーとダンスを楽しんでいるところへ秘密探偵が現れ、ジョーとの間に時ならぬ争いが起った。ジョーとアン王女は河にとびこんで追手の眼を逃れることができたが、その間に、2人の胸には深い恋ごころが起っていた。河べりの闇の中で、2人は熱い接吻をかわした。だが、この恋はとうてい望みがない、ジョーはアン王女を大使館に送りとどけ、特ダネ用のメモをこなごなに引きさいた。数日後、アン王女の新聞記者会見が大使館で行われたとき、アーヴィングはあのとき撮影したフィルムをそっと王女に渡した。そして、ジョーとアン王女とは、目と目を見合わせ、無言の別れを告げあったのであった。



スタッフ :
監督 : ウィリアム・ワイラー
脚色 : アイアン・マクラレン・ハンター、ジョン・ダイトン
原作 : アイアン・マクラレン・ハンター
製作 : ウィリアム・ワイラー
撮影 : フランク・F・プラナー、アンリ・アルカン
美術 : ハル・ペレイラ?、?ウォルター・タイラー
編集 : ロバート・スウィンク
衣装 : エディス・ヘッド

キャスト :
アン王女(アーニャ・スミス) : オードリー・ヘプバーン (アカデミー主演女優賞受賞)
ジョー・ブラッドレー : グレゴリー・ペック
アービング・ラドビッチ : エディ・アルバート
大使 : ハーコート・ウィリアムズ
ヴィアルバーグ伯爵夫人 : マーガレット・ローリングス
マリオ・デラーニ : パオロ・カルリーニ
プロブノ将軍 : トゥリオ・カルミナティ
ヘネシー支局長 : ハートリー・パワー
[ 2018/02/16 15:00 ] ラブ・コメディ | TB(-) | CM(-)

クラーク・ゲーブル

(キャスト/男優)

『 クラーク・ゲーブル 』 Clark Gable

生年月日 : 1901年02月01日
没年月日 : 1960年11月16日( 59 歳没)
出生地 : オハイオ州カディズ
国籍 : アメリカ合衆国
職業 : 俳優
受賞 :
アカデミー賞
主演男優賞
1934年『或る夜の出来事』



ゲーブルはオハイオ州カディズで生まれた。両親は共にドイツ系移民の子孫であった。父親ウィリアムは石油の採掘業者、母アデレインは探鉱者だったがゲーブルが10ヵ月の時に死亡した。彼は16歳で高校を辞め工員として働いた。劇場で見た演劇に感動し俳優になる決心をし、オレゴン州ポートランドで地元の劇団に加わり、店員として働く傍ら巡業公演を行った。1924年にゲーブルは劇場支配人のジョセフィーン・ディロンから金銭的支援を受けてカリフォルニア州ロサンゼルスのハリウッドへ行った。ジョセフィーンはゲーブルよりも14歳年上で、彼らはハリウッドで結婚した。

主な出演作品:
1924年 禁断の楽園 : Forbidden Paradise
1925年 メリー・ウィドウ : The Merry Widow
1931年 惨劇の砂漠 : The Painted Desert
1931年 暗黒街に踊る : Dance, Fools, Dance
1931年 無冠の帝王 : The Finger Points
1931年 秘密の6 : The Secret Six
1931年 笑う罪人 : Laughing Sinners
1931年 自由の魂 : A Free Soul
1931年 夜の看護婦 : Night Nurse
1931年 男性の血潮 : Sporting Blood
1931年 スザン・レノックス : Susan Lenox (Her Fall and Rise)
1931年 蜃気楼の女 : Possessed
1931年 太平洋爆撃隊 : Hell Divers
1932年 地獄のサーカス : Polly of the Circus
1932年 紅塵 : Red Dust
1932年 心の青空 : No Man of Her Own
1933年 ホワイト・シスター : The White Sister
1933年 春の火遊び : Hold Your Man
1933年 夜間飛行 : Night Flight
1933年 ダンシング・レディ : Dancing Lady
1934年 或る夜の出来事 : It Happened One Night
1934年 白衣の騎士 : Men in White
1934年 男の世界 : Manhattan Melodrama
1934年 私のダイナ : Chained
1934年 結婚十分前 : Forsaking All Others
1935年 或る夜の特ダネ : After Office Hours
1935年 支那海 : China Seas
1935年 野性の叫び : The Call of the Wild
1935年 戦艦バウンティ号の叛乱 : Mutiny on the Bounty
1936年 妻と女秘書 : Wife vs. Secretary
1936年 桑港 : San Francisco
1936年 スタアと選手 : Cain and Mabel
1936年 空駆ける恋 : Love on the Run
1937年 恋の挽歌 : Parnell
1937年 サラトガ : Saratoga
1938年 テスト・パイロット : Test Pilot
1938年 地球を駆ける男 : Too Hot to Handle
1939年 風と共に去りぬ : Gone with the Wind
1940年 ブーム・タウン : Boom Town
1941年 無法街 : Honky Tonk
1945年 冒険 : Adventure
1947年 自信売ります : The Hucksters
1948年 帰郷 : Homecoming
1948年 戦略爆撃指令 : Command Decision
1950年 スピード王 : To Please a Lady
1951年 ミズーリ横断 : Across the Wide Missouri
1952年 栄光の星の下に : Lone Star
1953年 哀愁のロシア : Never Let Me Go
1953年 モガンボ : Mogambo
1954年 叛逆者 : Betrayed
1955年 一攫千金を夢見る男 : Soldier of Fortune
1955年 たくましき男たち : The Tall Men
1956年 ながれ者 : The King and Four Queens
1957年 南部の反逆者 : Band of Angels
1958年 深く静かに潜航せよ : Run Silent Run Deep
1958年 先生のお気に入り : Teacher's Pet
1959年 僕は御免だ : But Not for Me
1960年 ナポリ湾 : It Started in Naples
1961年 荒馬と女 : The Misfits
[ 2018/02/14 15:00 ] 男優 | TB(-) | CM(-)

シェーン

(ドラマ/西部劇)

『 シェーン 』
原題 : Shane
製作 : 1953年
製作国 : アメリカ

頃は1890年。初夏。ワイオミングの高原に1人の旅人(アラン・ラッド)が漂然とやってきた。男は移住民の1人ジョー・スターレット(ヴァン・ヘフリン)の家で水をもらい、家族の好意で1晩泊めてもらうことになった。男は名をシェーンと名乗った。妻マリアン(ジーン・アーサー)、1人息子ジョーイ(ブランドン・デ・ワイルド)と3人暮らしのジョーは、かねて利害の反する牧畜業者ライカーに悩まされていたので、冬まででも働いてくれないかとシェーンに頼んだ。シェーンは、何か心に決めたことがあるらしく、町の酒場でライカーの手下から喧嘩を売られたときも、相手にならなかった。図に乗ったライカー一味は、シェーンが再び酒場に現れたとき、また彼に絡み、今度は彼も応えて乱闘が始まり、シェーンはジョーの応援を得て群がる相手を叩き伏せ、酒場を引き揚げた。怒ったライカーはシャイアンから人殺しの商売のウィルスンという男を呼び寄せ、移住民の1人、短気なトリーがウィルスンのピストルの最初の犠牲となった。ライカーに農場の明け渡しを要求され、農民一同のために命を捨てる決心をしたジョーは単身敵の酒場に乗り込もうとしたがシェーンがそれを止め、肯ぜぬジョーを殴って気を失わせて、マリアンに別れを告げた。馬に跨って敵地に歩みを進めるシェーンの後ろ姿をジョーイ少年が追った。酒場で、さすがのウィルスンも一瞬早いシェーンのピストルに斃れた。殆ど同時に3発目の弾がライカーを倒していた。酒場を出ようとするシェーンの後を狙ったライカーの弟も一瞬のうちに命を失った。酒場の表に立つジョーイに、立派な男になれ、といって、シェーンは馬にのって去って行った。その後ろ姿に呼びかけるジョーイの叫び声が、ワイオミングの荒野にこだまして。



主題曲 : 「遥かなる山の呼び声」 by ヴィクター・ヤング楽団


スタッフ :
監督 : ジョージ・スティーヴンス
脚本 : A・B・ガスリー・Jr.
原作 : ジャック・シェーファー
製作 : ジョージ・スティーヴンス
音楽 : ヴィクター・ヤング
撮影 : ロイヤル・グリグス
編集 : ウィリアム・ホームベック、トム・マクアドゥー

キャスト :
シェーン : アラン・ラッド
マリアン・スターレット : ジーン・アーサー
ジョー・スターレット : ヴァン・ヘフリン
ジョーイ・スターレット : ブランドン・デ・ワイルド
ルーフ・ライカー : エミール・メイヤー
ウィルスン : ジャック・パランス
[ 2018/02/12 15:00 ] 西部劇 | TB(-) | CM(-)

カラミティ・ジェーン

(ドラマ/ミュージカル)

『 カラミティ・ジェーン 』
原題 : Calamity Jane
製作 : 1953年
製作国 : アメリカ

1870年代、デドウッドという小さな町に、厄病神と仇名される射撃のうまいお転婆娘ジェーン(ドリス・デイ)がいた。彼女の親友ワイルド・ビル・ヒコック(ハワード・キール)は、女らしくないジェーンに対し単なる友だちとしてつき合っていた。ジェーンは内心ヒコックを愛していたが、彼が少しも反応を示さないのでギルマーティン中尉に近づいて行った。ジェーンは喜劇劇スターのアデレイド・アダムズを連れて来ると町の人に約束し、シカゴへ行ったが、アダムズの女中ケティ(アリン・アン・マクレリー)を本物とまちがえてしまった。かねて舞台に立ちたいと思っていたケティは、誘われるまま本物になりすまして町に乗りこんで来た。だがウソがばれ、怒った町の人たちはケティの出演する酒場を壊そうとした。ジェーンは、ケティにチャンスを与えるよう一同を説き伏せた。ケティの歌と踊りは素晴らしく、その上ギルマーティン大尉が彼女に参ったので事は面倒になった。しかし、ケティがジェーンに女らしく振舞うことをすすめたので、ジェーンは見違える程美しい娘になり、ヒコックも彼女を見直し、ヒコックとジェーン、ギルマーティンとケティの2組の新夫婦が出来上った。



主題歌 : 「シークレット・ラブ」 by ドリス・デイ (アカデミー歌曲賞受賞)


スタッフ :
監督 : デイヴィッド・バトラー
脚本 : ジェームズ・オハンロン
製作 : ウィリアム・ジャコブス
撮影 : ウィルフリッド・M・クライン
美術 : ジョン・ベックマン
音楽監督 : レイ・ハインドーフ
音楽 : サミー・フェイン
録音 : スタンリー・ジョーンズ、チャールズ・デイヴィッド・フォレスト
編集 : イレーネ・モーラ

キャスト :
カラミティ・ジェーン : ドリス・デイ
ワイルド・ビル・ヒコック : ハワード・キール
ケティ・ブラウン : アリン・アン・マクレリー
ギルマーティン : フィリップ・ケイリー
フランシス・フライヤー : ディック・ウェッソン
ヘンリー・ミラー : ポール・ハーヴェイ
ラットルスネーク : チャビー・ジョンソン
[ 2018/02/10 15:00 ] ミュージカル | TB(-) | CM(-)
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