蒼色の月明かりの下で

心に残る昔の名画。

七年目の浮気

(ドラマ/ラブ・コメディ )

『 七年目の浮気 』
原題 : Seven Year Itch
製作 : 1955年
製作国 : アメリカ

ブロードウェイで長期興行を続けたジョージ・アクセルロッドの同名ブロードウェイ舞台劇を映画化。
リチャード・シャーマン(トム・イーウェル)は出版社の編集者。中年に近い恐妻家の男だが、避暑に出かける妻ヘレン(イヴリン・キース)と息子のリッキー(ブッチ・バーナード)を飛行場で見送り、妻君の口うるさい忠告に閉口してひとりアパートに戻った。ところが彼の部屋の1階上には、部屋主の避暑旅行の留守期間だけ住みこんだテレビに出演している娘(マリリン・モンロー)がいた。その悩ましさを印象づけられたシャーマンは落ちつきをなくし、止むなく出版予定の精神病医ブルベイカー博士の原稿を読み始めた。やがてシャーマンは、自分が女たらしになる妄想の糸をたぐり出し、女秘書モリスから妻の女友達エレンまで、さまざまな女たちに誘惑される想像にふける。と、そこへ妻から長距離電話が。ヘレンは、旧友の作家トム・マッケンジーに会ったと言う。シャーマンの心はおだやかでなくなり、ふとしたきっかけで階上の娘を自室に招くが、現実の世界は妄想のようにはうまく運ばず、彼はことごとにヘマをする。翌朝、出社したシャーマンがブルベイカー博士の原稿を読むと、結婚7年目の男の浮気心を「7年越しのムズムズ」と説明している。自分もちょうど結婚7年目なのでいたく良心を責められるシャーマンだが、妄想は又もや始まる。たまりかねて妻に電話をかけると、マッケンジーとドライヴに出かけたという。アパートに戻ったシャーマンは、階上の娘をさそって映画を観に行く。自分の部屋はクーラーがないので暑くて眠れない、という娘を自分たちの寝室に寝かせ、シャーマンは居間で一夜を明かす。翌朝、又もやノイローゼ的妄想を始めたシャーマンに、娘は昨夜のお礼の接吻をする。そこへマッケンジーが突然訪ねてきた。シャーマンは、ヘレンが離婚する意志を伝えにやって来たと誤解し、トムを殴り倒してヘレンの元へ飛んでゆくのだった。



スタッフ :
監督 : ビリー・ワイルダー
脚色 : ビリー・ワイルダー、ジョージ・アクセルロッド
原作戯曲 : ジョージ・アクセルロッド
原作舞台 : コートニー・バー、エリオット・ニュージェント
製作 : チャールズ・K・フェルドマン、ビリー・ワイルダー
撮影 : ミルトン・クラスナー
美術 : ライル・R・ウィラー、ジョージ・W・デイヴィス
音楽 : アルフレッド・ニューマン
編集 : ハッシュ・S・フォーラー
衣装 : チャールズ・ル・メア

キャスト :
ブロンド美女 : マリリン・モンロー
リチャード・シャーマン : トム・イーウェル
ヘレン・シャーマン : イヴリン・キース
トム・マッケンジー : ソニー・タフツ
ブルベイカー博士 : オスカー・ホモルカ
ミス・モリス : マルグリット・チャップマン
ナレーション : トム・イーウェル
[ 2018/03/30 15:00 ] ラブ・コメディ | TB(-) | CM(-)

エミールと少年探偵団

(ドラマ/児童文学)

『 エミールと少年探偵団 』
原題 : Emil und die Detektive
製作 : 1955年
製作国 : 西ドイツ、オーストリア

エリッヒ・ケストナーの著名児童小説の映画化。
今年十二歳のエミール(ペーター・フィンクバイナー)は父の死後、美容院をしている母と二人で暮していた。エミールは学校では模範生徒で、かねがね同級生が作っている海賊団に入りたがっていた。それにはなにか他人に出来ないような冒険をしなければならなかった。ある日、エミールは商店で飼っているアザラシを海に逃し、見事に英雄となり海賊団に入ることが出来た。しかし、この事件が町中の話題となり、警察が捜査に乗り出した。暇があると母に会いに来るイエシュケ巡査部長(ヴォルフガング・ルクシー)をエミールは嫌いだ。事件以来エミールにとって不安な日がつづいた。学校が休みになり、エミールはベルリンのおばあさんをたずねることになり、一人で汽車に乗りこんだ。エミールは車中でグルントアイス(クルト・マイゼル)という怪しい男からもらったドロップを食べると、いつしか寝入ってしまった。目をさますと大事なお金がなくなっていた。アザラシ事件のことがあるので、エミールは独りでグルントアイスの跡をつけた。その時、エミールと同じ年頃の少年が来たので事情を話した。そして彼等と探偵団を組織した。心配したおばあさんは仲間の報せで安心し、従妹のポニーと彼等の食糧係を引受けた。エミールはホテルのボーイに化けて、グルントアイスの泊った部屋に忍びこんだ。そこでグルントアイスが単なるスリではなく、もっと大きな犯罪に関係していることがわかり、情報係が着々と証拠写真を集めた。二日間の尾行の末、グルントアイスが銀行に両替えに来た時、街中の少年少女が自転車やローラースケートに乗ってやって来た。中に入ったエミールはグルントアイスの持っていた紙幣が自分のものだと証明し、警察に引渡した。翌日、表彰式が行われ、母とイエシュケ巡査部長が列席した。エミールは賞金で母に美容機械を買ってあげた。母はイエシュケ巡査部長と結婚し、エミールに新しい父親が出来ることになった。



スタッフ :
監督 : ロベルト・アドルフ・シュテムレ
脚色 : ロベルト・アドルフ・シュテムレ
原作 : エーリッヒ・ケストナー
原案 : ビリー・ワイルダー
製作 : クルト・ウルリッヒ
撮影 : エリッヒ・グローマン
美術 : ウィリ・A・ハーマン
音楽 : ゲオルク・ヘンツェル
編集 : ヘルマン・ライトナー

キャスト :
エミール : ペーター・フィンクバイナー
アンナ・ティシュバイン : ヘリ・フィンケンツェラー
グルントアイス : クルト・マイゼル
エミールの祖母 : マルガレーテ・ハーゲン
ユシュケ : ヴォルフガング・ルクシー
マルタ : カミラ・スピラ
ポニー : クラウディア・シェファー
コンダクター : ワルター・グロス
教授 : ヴァルフ・エバァハルト・クラスホフ
イエシュケ巡査部長 : ヴォルフガング・ルクシー
[ 2018/03/28 15:00 ] 児童文学 | TB(-) | CM(-)

エデンの東

(ドラマ/青春)

『 エデンの東 』
原題 : East of Eden
製作 : 1955年
製作国 : アメリカ

1917年、カリフォルニア州の小都市サリナス。農場を経営するアダム・トラスク(レイモンド・マッシー)には、双児の息子があった。兄のアーロン(リチャード・ダヴァロス)は真面目な青年で、アブラ(ジュリー・ハリス)という美しい娘と恋仲。弟のキャル(ジェームズ・ディーン)は兄とちがって何かかたくななところがあり、家族から嫌われていた。父からは母親は死んだと聞かされていたが、キャルは近くのモンタリー郊外で酒場を経営しているケートが、実の母にちがいないと思っていた。そして自分は水商売のふしだらな母の血をついでいるから不良なのだと信じこんでいた。アダムは母の生きていることをキャルに告白したが、彼は去った妻がいまどこにいるのか知らなかった。アダムは、野菜を冷凍して東部へ送り込む新しい計画に夢中になっていた。ある夜、キャルはケートの酒場に忍び込み、彼女を「お母さん」と呼んだが忽ち用心棒に叩き出されてしまった。しかし保安官のサムからケートは実の母であることを聞かされた。彼女がアダムを見捨てたあと、アダムはすっかり気力がなくなってしまった経緯も知った。キャルは野菜冷凍の仕事を一生懸命てつだって父の愛を得ようと決心した。アダムは財産の大部分をかけて冷凍野菜の貨車を東部へ送りこんだ。しかし貨車が途中なだれで立ち往生したため、氷がとけ計画は失敗に終わった。その頃、ヨーロッパの戦火はますます激しく、アメリカの参戦は必至となった。キャルは父の損失を償おうと、豆の値上がりに目をつけ、ウィルという男と組んで豆の買い占めを策した。資金に5千ドル要ると聞いて、キャルはケートに頼みこんで融資してもらった。遂にアメリカは参戦した。キャルは豆が着々と値上がりするので喜んだが、平和主義者のアーロンは、はっきり戦争反対を主張した。アブラは看護婦になって働き、アーロンとの恋は変わりなくつづいていたが、一夜、遊園地でキャルに会い、ふと唇をかわしてからというもの、キャルに惹かれる気持ちを押しとどめることができなかった。優しいが何か強さの足りぬアーロンに比して、キャルのたくましい行動力は、アブラにとって頼もしく思われた。キャルは父の誕生日に、豆で儲けた金をそっくりプレゼントした。アーロンは父への贈りものとしてアブラとの婚約を報告した。父はその婚約をとても喜んだが、キャルの贈りものは受けとろうともしなかった。それどころか戦争で暴利を得るとは怪しからぬと、激しく叱りつけた。絶望したキャルを優しくなぐさめたのはアブラだった。アーロンまでが罵しるのを聞いて、キャルは憤満を爆発させた。彼はアーロンをケートの酒場へつれて行き、母親の秘密を暴露した。アーロンはひどいショックをうけて人が変わったようになり、酔いしれて、そのまま軍隊に志願して列車にのりこんだ。停車場へかけつけたアダムは、信頼していた息子の変わりはてた姿を見て、驚きのあまり卒倒し、半身不随になって明日を知れぬ命となった。アブラは病床のアダムに、キャルを許すよう哀願した。アダムはそれを聞き入れ、苦しい息の下からキャルに看病をたのんだ。キャルはやはり父が自分を愛していたと知って、ようやく絶望から救われた。



テーマ曲 : 「エデンの東」 by レナード・ローゼンマン演奏


スタッフ :
監督 : エリア・カザン
脚本 : ポール・オスボーン
原作 : ジョン・スタインベック
製作 : エリア・カザン
音楽 : レナード・ローゼンマン
撮影 : テッド・マッコード
編集 : オーウェン・マークス

キャスト :
ケイレブ(キャル)・トラスク : ジェームズ・ディーン
アブラ : ジュリー・ハリス
アダム・トラスク : レイモンド・マッセイ
ケート : ジョー・ヴァン・フリート (アカデミー助演女優賞受賞)
アロン・トラスク : リチャード・ダヴァロス
ウィル・ハミルトン : アルバート・デッカー
グスタフ・オルブレヒト : ハロルド・ゴードン
ジョー : ティモシー・ケイリー
アン : ロイス・スミス
サム・クーパー : バール・アイヴス
[ 2018/03/26 15:00 ] 青春 | TB(-) | CM(-)

知りすぎていた男

(アクション/サスペンス)

『 知りすぎていた男 』
原題 : The Man Who Knew Too Much
製作 : 1955年
製作国 : アメリカ

アルフレッド・ヒッチコック監督による1955年製作、1956年に公開されたアメリカ合衆国のサスペンス映画。
アメリカの医者ベン・マッケナ(ジェームズ・スチュアート)はブロードウェイのミュージカル・スターだったジョー夫人(ドリス・デイ)と、7歳になる息子ハンクを連れて、パリでひらかれた医学会議に出席した後フランス領モロッコへ旅をした。カサブランカからマラケシュへ行く途中、バスの中でマッケナ夫妻がアラビア人の男に捕って困っているとき、ルイ・ベルナール(D・ジェラン)というフランス人の若い男に助けられる。マラケシュに着いた時、ベルナールをカクテル・パーティにさそう。ベルナールは後で一緒にアラビア料理店へ行くことを条件として招待に応じる。その夜マッケナ夫妻はホテルにベルナールを招く。数分後、ノックの音が聞こえて、ジョーがドアを開けると1人の男が廊下に立っていた。その男はベルナールの姿を見つけると、部屋をまちがえたと云って、あわてて帰って行く。突然ベルナールはベンとジョーをアラビア料理店に連れて行くことが出来なくなったと云い急いで部屋を出て行った。マッケナ夫妻が2人だけで食事に出かけるとイギリス人のドレイトン夫妻がジョーの姿を認めて話しかけてきた。翌日、ベンとドレイトン夫妻と一緒にマラケシュの市場を見物に出かける。辺りがさわがしくなって、1人のアラビア人が何者かに殺される。アラビア人は息をひきとるまえにベンの耳に秘密を告げた。しかも、アラビア人と思ったのは、ルイ・ベルナールの変装だった。マッケナ夫妻は証人として警察に連れて行かれた。ドレイトン夫人はハンクを連れてホテルに帰る。ベンに不思議な電話がかかる。ベルナールが最後に云った「アンブローズ・チャペル」という謎の言葉を話したらハンクを殺すという脅迫だった。ベンはハンクのことが気になるので、一緒にきたドレイトンを先にホテルに帰らせて様子を探らせることにする。マッケナ夫妻が釈放されて、ホテルに戻るとドレイトン夫妻はすでにモヌケのカラ。ベンとジョーは後を追ってロンドンに向かう。ロンドンに着くと、ブキャナン警視が待っていて、ハンクの誘拐されたことを知っており、ベルナールは暗殺計画を知るためにマラケシュに派遣されたフランスのスパイだったと告げる。ベルナールの最後の言葉だけが謎をとく鍵であるとブキャナンは云ったが、ハンクの生命が危険にさらされるのをおそれて、ベンは謎の言葉を教えることを拒んだ。ベンは「アンブローズ・チャペル」という言葉をたよりに捜査を続け、それが教会であることを知る。ドレイトンはこの教会を預かっている牧師で、暗殺計画はこの礼拝堂を中心に画策されていた。ベンは教会の中に入りハンクを救い出そうとするが、ドレイトンに妨げられ、ハンクは大使館に連れて行かれた。暗殺はアルバート・ホールの音楽会で、ヨーロッパの某国の首相を倒すことだった。一方、ジョーは事情をブキャナンに知らせるためにアルバート・ホールへ赴いたが、音楽会に来ている筈なのに姿が見えなかった。狙われている首相の正面のボックスに暗殺者のリアンがいる。リアンはオーケストラに耳をすませて機会を待っていた。ベンが教会からかけつけてきた。暗殺はシンバルが鳴ると同時に行われる。リアンがピストルをかまえて狙う。ジョーは叫び声をあげ、ベンがリアンにおどりかかる。リアンは逃げようとして、ボックスに落ちて死ぬ。ベンはハンクが大使館に監禁されていることをブキャナンに告げて、救助を頼むが、大使館は治外法権になっているので、捜索は不可能だった。ジョーは大使館のパーティにベンとともに招いて貰う。ジョーはパーティで得意の歌をうたい、ハンクに聞かせて口笛でこたえさせようとした。ベンはハンクの口笛をたよりに監禁されている部屋を探し出し、ドレイトンがハンクを連れ出そうとしているところに襲いかかる。ドレイトンは階段から足を踏み外して死ぬ。ベンとジョーはやっとハンクをとりもどし、悪魔のような事件から解放される。



主題歌 : 『ケセラセラ』 : by ドリス・デイ (アカデミー歌曲賞受賞)


スタッフ :
監督 : アルフレッド・ヒッチコック
脚本 : ジョン・マイケル・ヘイズ、アンガス・マクファイル
音楽 : バーナード・ハーマン
撮影 : ロバート・バークス
編集 : ジョージ・トマシーニ

キャスト :
ベン・マッケンナ : ジェームズ・スチュワート
ジョー・マッケンナ : ドリス・デイ
ハンク : クリストファー・オルセン
エドワード・ドレイトン : バーナード・マイルズ
ルーシー・ドレイトン : ブレンダ・デ・バンシー
ルイ・ベルナール : ダニエル・ジェラン
ブキャナン警部 : ラルフ・トールマン
[ 2018/03/24 15:00 ] サスペンス | TB(-) | CM(-)

海底二万哩

(ディズニー実写)

『 海底二万哩 』
原題 : 20,000 Leagues under the Sea
製作 : 1954年
製作国 : アメリカ

ジュール・ヴェルヌのSF小説『海底二万里』をディズニーが映画化した作品。
1866年から68年、世界各地の海で怪事件が次々と起った。航行中 の船が、怪物に襲われ沈没する。米国政府は調査艦の派遣を決定し、海洋学者アロナクス教授(ポール・ルーカス)と助手コンセイユ(ピータ・ローレ)も調査団に加わった。また銛(もり)打ちの名手ネッド(カーク・ダグラス)も、怪物を仕止めんと乗艦していた。3カ月の調査が続いたが、怪物は現われなかった。一同が帰国を決意した夜、艦は怪物の体当りで沈没した。博士、コンセイユ、ネッドの3人は漂流の末、巨大な潜水艦に辿りついた。怪物の正体はこれだった。怪潜水艦の囚人となった3人は海底の旅はこうして始まった。艦長の名はネモ(ジェイムス・メイスン)、艦の名はノーチラスといった。乗組員の食事はすべて海の産物だった。或る時、3人は海底散歩に招待された。沈没船の財宝に、ネモは目もくれない。彼は電気銃でフカを1発で仕止めた。海底の旅は続いた。ノーチラスは突然浮上し、ネモは博士を或る島に案内した。大勢の囚人が苦しい労役に服していた。国の権力に逆らった奴隷達は昔のネモの姿でもあったのだ。地上の権力へのネモの憎しみ、その理由が博士にも理解出来た。その夜、艦は島を出帆し、火薬船を撃沈した。艦は根拠地へ向った。脱出の機会を覗うネッドは、指令室の海図を盗み見て、根拠地の位置を書いた紙片を瓶に封入し、海中に投じた。根拠地への途中、艦は座礁した。上陸を許されたネッドは、孤島に上陸し脱出をはかったが、島には喰人種がいた。逃げるネッドを追って、原住民は艦に来襲した。ネモは艦に電流を流して撃退した。その夜、1隻の戦艦がノーチラスを発見し砲火をあびせたので、艦は浸水、沈下した。苦斗数分、やっと機能を取り戻したが、次の危険が待っていた。大イカとの戦いでネモは、イカの脚に巻かれて危くなったが、ネッドは銛でイカを倒してネモを救った。艦は根拠地へ着いたが、島は各国軍隊によって包囲されていた。ネモは島の動力の秘密が知れるのを恐れ、単身島を爆破せんと上陸したが、全身に重傷を負った。ノーチラスは再び海へ出た。自分の命が長くないことを悟ったネモは、艦を沈める決心をした。博士等3人が艦を脱出した時、島はキノコ型の噴煙をあげて爆発した。



スタッフ :
製作 : ウォルト・ディズニー
監督 : リチャード・フライシャー
原作 : ジュール・ヴェルヌ
脚本 : アール・フェルトン
音楽 : ポール・J・スミス
撮影 : フランツ・プラナー
編集 : エルモ・ウィリアムズ
特殊効果 : ジョン・ヘンチ、ジョシュア・ミードー
美術 : ジョン・ミーハン
セット : エミール・クーリ

キャスト :
ネッド・ランド : カーク・ダグラス
ネモ艦長 : ジェームズ・メイソン
アロナクス教授 : ポール・ルーカス
コンセイユ : ピーター・ローレ
ノーチラスの一等航海士 : ロバート・J・ウィルク
ブレティン誌記者 : デイトン・ルーミス (ノンクレジット)
ファラガット艦長 : テッド・デ・コルシア
ビリー : J・M・ケリガン
[ 2018/03/22 15:00 ] ディズニー実写 | TB(-) | CM(-)

麗しのサブリナ

(ドラマ/ラブ・コメディ )

『 麗しのサブリナ 』
原題 : Sabrina
製作 : 1954年
製作国 : アメリカ

サミュエル・テイラーの戯曲『サブリナ・フェア』を映画化したラブコメディー。
富豪ララビー家のお抱え運転手の娘サブリナ(オードリー・ヘップバーン)は、邸の次男坊デイヴィッド(ウィリアム・ホールデン)に仄かな思いを寄せていた。しかし父は娘に叶わぬ恋を諦めさせようと、彼女をパリの料理学校へやる。それから2年、サブリナは一分のすきのないパリ・スタイルを身につけて帰ってきた。女好きのデイヴィッドは美しくなったサブリナにたちまち熱を上げ、自分と財閥タイスン家の令嬢エリザベス(マーサ・ハイヤー)との婚約披露パーティーにサブリナを招待し、婚約者をそっちのけにサブリナとばかり踊った。デイヴィッドの兄で謹厳な事業家ライナス(ハンフリー・ボガート)は、このままではまずいとデイヴィッドをシャンペン・グラスの上に座らせて怪我をさせ、彼が動けぬうちにサブリナを再びパリに送ろうと企てる。不粋のライナスにとって、サブリナとつきあうことは骨の折れる仕事だったが、計画はうまくいき、サブリナの心はじょじょにライナスに傾く。一緒にパリへ行くことになって喜ぶサブリナだが、ライナスは船室は2つとっておいて、いざとなって自分は乗船しないつもりだった。サブリナはそのことを知って深く悲しみ、すべてを諦めてパリへ行く決心をする。ライナスもまた自責の念にかられ、いつの間にか自分が本当にサブリナに恋していることに気づく。サブリナ出帆の日、ララビー会社では重役会議が開かれていた。ライナスはここでデイヴィッドとサブリナの結婚を発表するつもりだったが、怪我が治って現れたデイヴィッドは、ライナスとサブリナが結婚するという新聞記事を見せる。そしてヘリコプターを用意しているからサブリナの乗る船に急げ、と兄に言う。すべてはサブリナとライナスの気持ちを察したデイヴィッドの計らいだった。ライナスはサブリナを追い、客船の甲板でふたりは抱き合うのだった。



スタッフ :
監督 : ビリー・ワイルダー
脚色 : ビリー・ワイルダー、サミュエル・A・テイラー、アーネスト・リーマン
原作 : サミュエル・A・テイラー
製作 : ビリー・ワイルダー
撮影 : チャールズ・ラング
美術 : ハル・ペレイラ、ウォルター・タイラー
セット : サム・コマー、レイ・モイヤー
音楽監督 : フレデリック・ホランダー
編集 : アーサー・シュミット
衣装 : エディス・ヘッド

キャスト :
ライナス・ララビー : ハンフリー・ボガート
サブリナ・フェアチャイルド : オードリー・ヘプバーン
デイヴィッド・ララビー : ウィリアム・ホールデン
トーマス・フェアチャイルド : ジョン・ウィリアムズ
オリヴァー・ララビー : ウォルター・ハンデン
エリザベス・タイソン : マーサ・ハイヤー
グレッチェン・ヴァン・ホーン : ジョーン・ヴォーズ
[ 2018/03/20 15:00 ] ラブ・コメディ | TB(-) | CM(-)

ウィリアム・ワイラー

(スタッフ/監督)

『 ウィリアム・ワイラー 』 William Wyler

生年月日 : 1902年07月01日
没年月日 : 1981年07月27日( 79 歳没)
出生地 : ドイツ帝国ミュールハウゼン
国籍 : アメリカ合衆国
職業 : 映画監督
受賞 :
アカデミー賞
監督賞
1942年『ミニヴァー夫人』
1946年『我等の生涯の最良の年』
1959年『ベン・ハー』
アービング・G・タルバーグ賞
1965年 映画界への貢献に対して
カンヌ国際映画祭
パルム・ドール
1957年『友情ある説得』
ゴールデングローブ賞
監督賞
1959年『ベン・ハー』
主な作品 :
『我等の生涯の最良の年』
『ローマの休日』
『必死の逃亡者』
『大いなる西部』
『ベン・ハー』

ウィリアム・ワイラー

アカデミー監督賞を3回受賞、ノミネート回数は12回に上るという偉大な記録は未だに破られていない。
1920年、18歳で渡米、まずユニヴァーサルのニューヨーク本社で雑用係として働く。その後、国際宣伝部を経てハリウッドに移り、オフィスの雑用係、撮影所の小道具係、配役係、助監督と着実に製作現場での経験を積んで立場を上げていく。1925年(1926年という説も)に映画監督に昇進し、短編の西部劇でデビュー。
『恋のからくり』や『砂漠の生霊』などの作品が評価され、入社以来つきまとっていた“社長のコネで入った男”のイメージを見事に払拭し、1930年代にはユニヴァーサルの主要監督の一人になる。1934年に映画に出演したマーガレット・サラヴァンと結婚するが、2年後に離婚。1936年にユニヴァーサルからプロデューサーのサミュエル・ゴールドウィンの独立プロダクションに移籍、1936年に『孔雀夫人』を発表し、第9回アカデミー賞では作品、監督賞を含む7部門にノミネートされ、室内装置賞を受賞して評価されたものの、興行的には振るわなかった。しかし、1937年に『デッドエンド』、1939年に『嵐ヶ丘』、1940年に『偽りの花園』と次々に文芸映画を発表、いずれも批評家から絶賛され興行的にも大成功する。1942年に戦意高揚映画『ミニヴァー夫人』がアカデミー作品賞と監督賞を含む6部門を獲得する。1942年から終戦まではアメリカ空軍少佐として第二次世界大戦に参戦、その合間に製作していたドキュメンタリー映画『サンダーボルト』の撮影中、風圧と爆音で聴覚神経を傷めてしまい、右耳の聴力を失う不幸に遭った。しかし映画づくりへの意欲は衰えることなく、戦後は早くも復員兵を扱った社会派ドラマ『我等の生涯の最良の年』を発表、再びアカデミー作品賞・監督賞をはじめ今度は7部門を獲得する。以降は得意の文芸映画『女相続人』や『黄昏』をはじめ、刑事ドラマ『探偵物語』、今日も愛され続けているラヴストーリーの名作『ローマの休日』、サスペンス・スリラー『必死の逃亡者』、ヒューマン・ドラマ『友情ある説得』、西部劇『大いなる西部』と傑作を連発する。1950年前後にハリウッドを吹き荒れた赤狩り(マッカーシズム)に最後まで抵抗している。裁判官に「あなたは共産主義を支持しているか、もしくは関係があるか」と問われた際に、「その言葉をそのままあなたに返そう。『あなたは共産主義を支持しているか、もしくは関係があるか』あなたが答える義務がないのなら、私が答えるのを拒否してもいいはずだ」と抗議したと言われている。

主な監督作品 :
1936年 孔雀夫人 : Dodsworth
1936年 大自然の凱歌 : Come and Get It
1937年 デッドエンド : Dead End
1938年 黒蘭の女 : Jezebel
1939年 嵐ケ丘 : Wuthering Heights
1940年 西部の男 : The Westerner
1940年 月光の女 : The Letter
1941年 偽りの花園 : The Little Foxes
1942年 ミニヴァー夫人 : Mrs. Miniver
1946年 我等の生涯の最良の年 : The Best Years of Our Lives
1949年 女相続人 : The Heiress
1951年 探偵物語 : Detective Story
1952年 黄昏 : Carrie
1953年 ローマの休日 : Roman Holiday
1955年 必死の逃亡者 : The Desperate Hours
1956年 友情ある説得 : Friendly Persuasion
1958年 大いなる西部 : The Big Country
1959年 ベン・ハー : Ben-Hur
1961年 噂の二人 : The Children's Hour
1965年 コレクター : The Collector
1966年 おしゃれ泥棒 : How to Steal a Million
1968年 ファニー・ガール : Funny Girl
1970年 L・B・ジョーンズの解放 : The Liberation of L.B. Jon
[ 2018/03/18 15:00 ] 監督 | TB(-) | CM(-)

掠奪された七人の花嫁

(ドラマ/ミュージカル)

『 掠奪された七人の花嫁 』
原題 : Seven Brides for Seven Brothers
製作 : 1954年
製作国 : アメリカ

1850年のお話。アダム・ポンティピー(ハワード・キール)はオレゴンの山奥から町へ出てきた。そして首尾よく料理店の女ミリー(ジェーン・パウエル)を口説き落として山の農場へ連れ帰った。アダムのうまい口説を本気にして来たミリーは、総勢7名の荒々しいポンティピー兄弟に会い、散らかし放題の家の中を見てすっかり幻滅の悲哀を感じてしまったが、すぐ気をとりなおしてかいがいしく働き出したから、さすがの兄弟たちも身なりをさっぱりと改め、新しい生活にのりだした。ある日、ミリーが弟たちと一緒に町へ買物に出たところ、彼らは町の娘に手を出してボーイ・フレンドと喧嘩をひき起こす始末。これではならぬとミリーは弟たちに女性と交際するエチケットを教え、どうやら1人前にして6人の弟たちを町へ連れ出した。1人1人相手を得て、至極神妙にやっていたうちはよかったが、町の男が誤ってアダムの頭へ厚板を落としたのがきっかけとなって、おさえられていた血気が一挙に爆発し、大乱闘を展開した。そんなことで折角のロマンスへのチャンスを失った兄弟は、冬を迎えて憂鬱な日を送っていたが、それを見たアダムは、古代ローマ人は町を襲って各々結婚相手をさらって来たと智恵をつけてやった。間もなく兄弟の駆る4頭立ての馬車が町を襲い、娘たちをさらっていった。町人が後を追って彼らに迫ったとき、その間に雪崩が突発してポンティピー農場への1本道は春の雪どけまで断たれてしまった。ミリーはこの野蛮な行為に憤慨して男たちを納屋へ追いやり、娘たちは自分と一緒に母屋においた。ミリーの厳重な監視の下に、若者たちは、いや娘たちもうつうつと一冬を過ごした。春が来て雪がとけると、早速町の人たちが武器をもって娘たちを取り返しにやって来たが、なんと娘たちは兄弟と手をとりあって町人に反抗する。折もおり、ミリーに第1子が誕生し、やがて、押しよせた町びとたちを立会人に、6組の結婚式が賑やかにとり行われたのだった。



名ダンスシーン : 「納屋作り」より


スタッフ :
監督 : スタンリー・ドーネン
脚色 : アルバート・ハケット、フランセス・グッドリッチ、ドロシー・キングスレイ
原作 : スティーブン・ヴィンセント・ベネット
製作 : ジャック・カミングス
撮影 : ジョージ・J・フォルシー
美術 : セドリック・ギボンズ、ウーリー・マックリアリー
音楽監督 : アドルフ・ドイッチェ
音楽 : ジーン・デ・ポール
音楽監修 : ソール・チャップリン
録音 : ダグラス・シアラー
編集 : ラルフ・E・ウィンタース
作詞 : ジョニー・マーサー
振り付け : マイケル・キッド
カラー・コンサルタント : アルボード・アイスマン

キャスト :
アダム : ハワード・キール
ベンジャミン : ジェフ・リチャーズ
カレブ : マット・マトックス
ダニエル : マーク・プラット
エフレム : ジャック・ダンボアーズ
フランク(フラワー) : トミー・ロール
ギデオン : ラス・タンブリン
ミリー : ジェーン・パウエル
ドルカス : ジュリー・ニューメイヤー
[ 2018/03/16 15:00 ] ミュージカル | TB(-) | CM(-)

(ドラマ/ヒューマン)

『 道 』
原題 : La Strada
製作 : 1954年
製作国 : イタリア
アカデミー賞外国語映画賞受賞

旅回りの道化師と一人の女をめぐって人生の哀歓を描く。
貧しい上に少々足りない娘ジェルソミーナ(ジュリエッタ・マシーナ)は、オートバイで旅まわりをする曲芸師ザンパノー(アンソニー・クイン)の助手となって旅に出た。ザンパノーの呼びものは、胸の力で鎖を切ること、それに疑い深く、狡猾と欲情にこりかたまった男である。彼はさっそく暴力によってジェルソミーナを妻にし、金ができれば他の女を追いかけまわしている。ジェルソミーナのやさしい心も彼には通じない。脱走してもつかまってしまう。ちょうどその頃、二人は小さな曲馬団に参加した。ところが、その一団にいる若い綱渡り--人々から「キ印」と呼ばれている青年(R・ベイスハート)が、ことごとにザンパノーをからかい、彼が怒るのを見て手をたたく。本能的に、彼はザンパノーが気にくわないのだ。しかしジェルソミーナは、「キ印」がひくヴァイオリンの哀しいメロディに引きつけられ、彼と親しく口をきくようになる。「キ印」は彼女に、この世のどんなつまらないものでも、役に立つ時があるのだ、と語った。頭の足りないジェルソミーナも、この言葉には胸をうたれた。自分の運命はザンパノーと共にある……。「キ印」とけんかし、再び旅に出たザンパノーについて、彼女も苦しい日々を送りつづける。ところがある日、途上でザンパノーと「キ印」は顔をあわせた。そしてザンパノーは、怒りのあまり「キ印」を殺してしまった。誰も見てはいない。ザンパノーのオートバイは旅から旅へと逃避行をつづける。しかしこの事件はジェルソミーナに大きな打撃を与えた。昼も夜も泣き通しである。遂にもてあましたザンパノーは、雪の埋った山道に、彼女を棄てて去った。それから数年後、年老いたザンパノーは、ある海辺の町で、ジェルソミーナが好んで歌った「キ印」のヴァイオリンのメロディをきいた。聞けば、四、五年前この町で病死した気違い娘が、いつもこのメロディを聞かせていたという。その夜、酒に酔ったザンパノーは、海浜に出て、はじめて知る孤独の想いに泣きつづけるのであった。



主題曲 : ジェルソミーナ by ニーノ・ロータ


スタッフ :
監督 : フェデリコ・フェリーニ
脚本 : トゥリオ・ピネリ、フェデリコ・フェリーニ
原案 : トゥリオ・ピネリ、フェデリコ・フェリーニ
製作 : ディノ・デ・ラウレンティス、カルロ・ポンティ
撮影 : オテロ・マルテリ
音楽 : ニーノ・ロータ

キャスト :
ザンパノ : アンソニー・クイン
ジェルソミーナ : ジュリエッタ・マシーナ
綱渡り芸人 : リチャード・ベイスハート
[ 2018/03/14 15:00 ] ヒューマン | TB(-) | CM(-)

大砂塵

(ドラマ/西部劇)

『 大砂塵 』
原題 : Johnny Guitar
製作 : 1954年
製作国 : アメリカ

鉄道敷設が進行していた1890年代の西部。かつてはやくざだったが、思うところあって足をあらい、ギターを弾いて生計を立てる男ジョニー・ギター(スターリング・ヘイドン)が、アリゾナの山奥のある賭博場へやって来た。店の女主人ヴィエンナ(ジョーン・クローフォード)は金銭に執着する意志的な女性。ジョニーが着いた夜、昼間起こった駅馬車襲撃の容疑者キッド逮捕に協力せよと、殺された男の娘エマや保安官たちが来た。しかしヴィエンナはこれを拒絶し、折から現れたキッドとジョニーのギターで踊りはじめた。憤慨した保安官は3人に24時間以内に退去を命じた。翌日キッド一味は銀行を襲ったが、エマはこの事件にヴィエンナとジョニーも関係しているといいふらした。その夜、エマは自警団を組織してヴィエンナを追い、保安官以下双方に死者が出た。自警団はヴィエンナの店に火をつけ、ヴィエンナは危いところをジョニーに救われてキッド一味の隠れ家に逃れた。そして追って来たエマとヴィエンナの一騎打は一瞬早くヴィエンナの勝となった。退去猶予の24時間がきれようとするころ、新生活を求めて谷を去るヴィエンナとジョニーの姿が見られた。



主題歌 : 「ジャニー・ギター」 by ペギー・リー


スタッフ :
監督 : ニコラス・レイ
脚色 : フィリップ・ヨーダン
原作 : ロイ・チャンスラー
撮影 : ハリー・ストラドリング
美術 : ジェームズ・サリヴァン
音楽 : ヴィクター・ヤング
歌 : ペギー・リー、ヴィクター・ヤング
録音 : ハワード・ウィルソン
編集 : リチャード・L・ヴァン・インジャー

キャスト :
ヴィエンナ : ジョーン・クロフォード
ジョニー・ギター : スターリング・ヘイドン
エマ・スモール : マーセデス・マッケンブリッジ
ダンシング・キッド : スコット・ブレイディ
ジョン・マッキーバー : ワード・ボンド
ターキー・ラルストン : ベン・クーパー
バート・ロナーガン : アーネスト・ボーグナイン
オールド・トム : ジョン・キャラダイン
[ 2018/03/12 15:00 ] 西部劇 | TB(-) | CM(-)
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