蒼色の月明かりの下で

心に残る昔の名画。

サイコ

(アクション/サスペンス)

『 サイコ 』
原題 : Psycho
製作 : 1960年
製作国 : アメリカ

アリゾナ州の小さな町ファーベル。そこの不動産会社に勤めているマリオン・クレーン(ジャネット・リー)は隣町で雑貨屋をひらいているサム・ルーミス(ジョン・ギャビン)と婚約していたが、サムが別れた妻に多額の慰謝料を支払っているために結婚できないでいた。土曜の午後、銀行に会社の金4万ドルを収めに行ったマリオンは、この金があればサムと結婚できるという考えに負けて隣町へ車で逃げた。夜になって雨が降って来たので郊外の旧街道にあるモーテルに宿を求めたマリオンは、モーテルを経営するノーマン・ベイツ(アンソニー・パーキンス)に食事を誘われた。ノーマンは母親と2人でモーテルに接続している古めかしい邸宅に住んでいて、頭が良く神経質で母親の影響を強くうけていた。ノーマンが1号室にマリオンを訪れた時、彼女は浴槽の中で血まみれになって死んでいた。ノーマンは殺人狂の母親の仕業と見て4万ドルともどもに裏の沼に沈めた。会社では、月曜になって銀行に4万ドルが入ってないのを知り私立探偵アポガスト(マーティン・バスサム)にマリオンの足取りを洗わせていた。マリオンの妹ライラ(ヴェラ・マイルズ)は姉がサムの家に行ったと思いサムを尋ねてきた。そこへ探偵のミルトンもやってきた。2人ともサムの家にマリオンがやってきていないことを知った。アポガストはファーベル町とサムの家の間にモーテルがあることを知り、それを調べに出た。そこでマリオンが確かにモーテルに寄ったということを知った。これから母親と会うという電話がアポガストからサムにかけられてきた。そしてアポガストは消息を絶った。アポガストの連絡を待つサムとライラの2人は町のシェリフ・チェンバース(ジョン・マッキンタイア)を訪れ意外なことを聞かされた。ノーマンの母親は10年前に死んでこの世にはいないこと。だが、マリオンが見た母親、アポガストが電話で伝えた母親は――2人はモーテルに馳けつけた。サムがノーマンをフロントに引き寄せておく作戦に、ライラはモーテルから屋敷へと忍び込んだ。そうして地下室で見たものは女の服を着たミイラであり、後ろから襲いかかった老婆は。



スタッフ :
監督 : アルフレッド・ヒッチコック
助監督 : ヒルトン・A・グリーン
脚本 : ジョゼフ・ステファノ
原作 : ロバート・ブロック
撮影 : ジョン・L・ラッセル
美術 : ロバート・クラットワージー、ソウル・バス
音楽 : バーナード・ハーマン
編集 : ジョージ・トマシーニ

キャスト :
ノーマン・ベイツ : アンソニー・パーキンス
マリオン・クレイン : ジャネット・リー
ライラ・クレイン(マリオンの姉) : ヴェラ・マイルズ
サム・ルーミス(マリオンの恋人) : ジョン・ギャヴィン
ミルトン・アーボガスト(私立探偵) : マーティン・バルサム
アル・チェンバース(保安官) : ジョン・マッキンタイア
フレッド・リッチモンド (精神科医) : サイモン・オークランド
トム・キャシディ(金持ちの経営者) : フランク・アルバートソン
チェンバース(保安官)夫人 : ルーリン・タトル
キャロライン(マリオンの同僚) : パトリシア・ヒッチコック
ジョージ・ロウリー(不動産会社の社長) : ボーン・テイラー
チャーリー(中古車店の店主) : ジョン・アンダーソン
ハイウェイパトロールの警官 : モート・ミルズ
[ 2018/06/30 15:00 ] サスペンス | TB(-) | CM(-)

オーシャンと十一人の仲間

(アクション/アクション)

『 オーシャンと十一人の仲間 』
原題 : Ocean's 11
製作 : 1960年
製作国 : アメリカ

ラスベガスを舞台に、第二次大戦生き残りの戦友たちがくりひろげるコメディ・タッチのギャング映画。
クリスマスの1週間前、エースボスはラスベガスでの大仕事を計画していた。彼はオーシャン(フランク・シナトラ)にまかせた。オーシャンは第二次大戦中空挺部隊の軍曹で、仕事の仲間に10人の戦友を呼んだ。彼らは音楽家志望のハーモン(ディーン・マーティン)、元オートレース選手ステファンズ(リチャード・ベネディクト)、金持ち息子のフォスター(ピーター・ローフォード)、電気技術師バーグドーフ(リチャード・コンテ)、元サーカス座員コーニール(ヘンリー・シルヴァ)、元プロ野球選手ハワード(サミー・デヴィス・ジュニア)ほかにマスラー(バディ・レスター)、オコナーズ(ジョーイ・ビショップ)、レイマー(ノーマン・フェル)、ジャックソン(クレム・ハーベイ)で、エースボスの家に終結した。彼らにはそれぞれ大金の欲しい理由があった。オーシャンは計画を説明した。ラスベガスのサハラ、リビエラ、デザート・イン、サンズ、フラミンゴの5つ賭博場を、大晦日の夜12時きっかりに送電線を倒し停電させたスキに金を奪う――一味の5人は店にそれぞれ働き、他の5人は客になりすまし、ハワードはゴミ運搬車の運転手で、ゴミとともに金を運ぶ受持だった。彼らはダニイの指揮のもと、軍隊式規律のもとに着々と準備をすすめた。バーグドーフは各賭博場のスイッチに仕掛けをした。大晦日――どこも乱痴気騒ぎで沸いていた。フォソターの母も6番目の夫サントス(シーザー・ロメロ)とともにきていた。12時、“蛍の光”のメロディとともに場内は真暗になった。つづいて停電、一味は金を奪ってゴミ溜にすてた。ハワードは運搬車で非常線をゆうゆう突破した。ところが、バーグドーフが道路上で急死した。一方、サントスはフォスターが当地にいることを知って何かをかぎつけ、賭博場の経営者たちに金を取りかえしてやるといった。サントスはオーシャンを訪ね、金を半分半分にしようと交渉した。オーシャンは金をバーグドーフの棺に隠し、本拠に運ぼうとした。そこに未亡人が遺体を引取りに来た。何も知らぬ彼女は葬儀屋のすすめで当地で火葬にすることにした。葬式に参列する11人とサントス――彼らの耳にゴウゴウと火葬場の音がきこえてきた。



スタッフ :
監督 : ルイス・マイルストーン
脚本 : ハリー・ブラウン、チャールズ・レデラー
原作 : ジョージ・クレイトン・ジョンソン、ジャック・G・ラッセル
製作 : ルイス・マイルストーン
撮影 : ウィリアム・H・ダニエルズ
美術 : ニコライ・レミソフ、ソウル・バス
音楽 : ネルソン・リドル
編集 : フィリップ・W・アンダーソン

キャスト :
ダニー・オーシャン : フランク・シナトラ
サム・ハーモン : ディーン・マーティン
ジョシュ・ハワード : サミー・デイヴィスJr.
ジミー・フォスター : ピーター・ローフォード
ビートリス・オーシャン : アンジー・ディキンソン
マシー・オコナーズ : ジョーイ・ビショップ
酔っ払いの女 : シャーリー・マクレーン
[ 2018/06/28 15:00 ] アクション | TB(-) | CM(-)

眠れる森の美女

(ディズニーアニメ)

『 眠れる森の美女 』
原題 : Sleeping Beauty
製作 : 1959年
製作国 : アメリカ

チャイコフスキー作曲の古典バレエ「眠れる森の美女」をディズニーが長篇漫画映画にした。
昔々のお話。ステファン王にやっと王女が生まれた。オーロラと名づけた。祝の宴に隣国のヒューバート王がフィリップ王子を連れてきた。フィリップとオーロラの婚約を発表するつもりだった。3人の妖精フローラ、フォーナ、メリーウェザーが来て、魔法の棒を振って贈物をした。魔女マリフィセントは招待されぬのを怒り、大変な贈り物をした。”姫は16歳の夕方糸車の針に指を刺されて死ぬ!”メリーウェザーは恐れる王らを慰め、贈物をした。”死なずに眠るだけ、恋人の接吻が呪いを破る”――王は国中の糸車を全部焼かせた。妖精たちは姫を百姓女に変装させ、ブライア・ローズと名づけ、森の中の木こり小屋で育てた。魔女は姫の行方を探した。が、間抜けな手下どもは16年間、赤ん坊ばかりを探したのである。――16歳の誕生日に、妖精たちはパーティの支度に禁じていた魔法の棒を使い、その光を魔女の烏が見つけた。ローブの歌う歌にひかれて、フィリップ王子か森に来て、2人は仲良くなった。城に帰ったフィリップは、オーロラとの結婚式の前に森で会ったローズと結婚すると言うと駆け去った。妖精たちはローズに本当の身の上を話し、結婚式のために城へ連れ帰った。姫は、森の若者が忘れられなかった。魔女が姫を塔の頂上に連れ去り、針を刺した。姫は眠った。妖精たちは悲しみ、眠りの光をばらまいた。城中が眠りにおちた。妖精たちは森の若者こそ王子と気づき、小屋へ引き返した。が、王子は魔女の手下のために禁断の山の城に閉じこめられていた。城に忍びこみ、助け出すが、魔女に見つかった。竜に変わって襲いかかる魔女を、王子は『真実の剣』で倒した。悪い魔女は死んでしまった。王子の接吻で姫は眠りから覚め、結婚式はめでたく行われた。



主題歌 : 「いつか夢で」(Once upon a dream)


スタッフ :
製作 : ウォルト・ディズニー、ロイ・O・ディズニー
原作 : シャルル・ペロー
総監督 : ケン・ピーターソン
監督 : クライド・ジェロニミ
脚本 : アードマン・ペナー、ジョー・リナルディ、ウィンストン・ヒブラー、ビル・ピート、テッド・シアーズ、ラルフ・ライト、ミルト・バンタ
音楽 : ピョートル・チャイコフスキー(バレエ組曲「眠れる森の美女」より)
美術監督 : ケン・アンダーソン、ドン・ダグラディ
編集 : ロイ・M・ブルワー・ジュニア、ドナルド・ハリデイ

キャスト : 声優
オーロラ姫 : メアリー・コスタ
ブライア・ローズ : メアリー・コスタ
フィリップ王子 : ビル・シャーレイ
マレフィセント : エレノア・オードリー
フローラ : ヴェルナ・フェルトン
リア王妃 : ヴェルナ・フェルトン
フォーナ : バーバラ・ジョー・アレン
メリーウェザー : バーバラ・ルディ
ヒューバート王 : ビル・トンプソン
ステファン王 : テイラー・ホームズ
グーン : キャンディ・キャンディード
ディアブロ : ダラス・マッケノン
梟 : ダラス・マッケノン
[ 2018/06/26 15:00 ] ディズニーアニメ | TB(-) | CM(-)

ボクはむく犬

(ディズニー実写)

『 ボクはむく犬 』
原題 : The Shaggy Dog
製作 : 1959年
製作国 : アメリカ

ウォルト・ディズニー製作総指揮によるファンタスチックなコメディ。
勤続20数年の郵便配達夫ウィルソン・ダニエル(フレッド・マクマレイ)は犬の大きらいな平凡な小市民である。夫人のフリーダ(ジーン・ヘイゲン)、長男のウィルビー(トミー・カーク)、次男のムーチイ(ケヴィン・コーコラン)とともに平和に暮していた。長男のウィルビーは思春期にさしかかっていて、ガール・フレンドのアリスンがあ。ある日、考古学者のアンドラッシー一家が、彼の家の隣に欧州から引越してきた。アンドラッシーの娘で美しいフランセスカにウィルビーの友人バズは魅せられた。ウィルビーをダシに使ってバズはフランセスカを連れ、博物館に出掛けた。そこで、知りあいのプラムカット教授にあったウィルビーは考古学の話をしているうちに、中世紀の指輪が入っている器をひっくりかえしてしまった。その晩、ウィルビーは、自分のズボンの折返しの所に1つの指輪が入っているのを見つけた。何の気なしにそこに刻まれたラテン文字を読んだ彼は、突然自分の身体がむく犬に変わってしまったので驚いた。それはフランセスカの愛犬シフォンそっくりであった。犬ぎらいの父に見つからぬように、ウィルビーは犬の姿でパジャマを着て寝てしまった。夜が明けると、弟のムーチイは思わぬペットができたと大よろこびした。台所で食べ物を物色中、父に追われたウィルビーは、あわててアンドラッシー邸に逃げこんだ。アンドラッシー家では愛犬が帰宅したものと思っていた。やっと呪文が解けて家に帰ったウィルビーは、またパーティ中に犬に変わってしまった。ところが、アンドラッシー家にまた逃げこんだ彼は、そこで、アンドラッシー博士がミサイルの秘密を盗ぬスパイであるのを知った。ウィルビーが犬の姿のまま、これを父に告げたので、びっくりした父は気絶してしまった。道路にとび出したウィルビーは、アンドラッシー邸にとってかえしたが、人間の姿にもどったので一味に捕えられてしまった。一味は自動車で逃走を計った。むく犬になったウィルビーは、弟ムーチイに助け出されて、犬の姿のまま自動車で一味を追跡した。驚いたパトカーがそれを追った。こうして脱出寸前の一味は逮捕された。しかし、呪文が解けて人間にかえったウィルビーは、真相を誰にも話さなかった。



スタッフ :
監督 : チャールズ・バートン
脚色 : ビル・ウォルシュ、リリー・ヘイワード
原作 : フェリックス・ザルテン
プレゼンター : ウォルト・ディズニー
製作 : ビル・ウォルシュ
撮影 : エドワード・コールマン
美術 : キャロル・クラーク
音楽 : ポール・J・スミス
編集 : ジェイムズ・D・バラス

キャスト :
ウィルソン・ダニエル : フレッド・マクマレイ
フリーダ : ジーン・ヘイゲン
ウィルビー : トミー・カーク
アリスン : アネット・ファニセロ
バズ : ティモシー・コンシデン
ムーチイ : ケヴィン・コーコラン
プラムカット教授 : セシル・ケラウェイ
[ 2018/06/24 15:00 ] ディズニー実写 | TB(-) | CM(-)

ビリー・ワイルダー

(スタッフ/監督)

『 ビリー・ワイルダー 』 Billy Wilder

生年月日 : 1906年06月22日
没年月日 : 2002年03月27日( 95 歳没)
出生地 : オーストリア=ハンガリー帝国 ズーハ
国籍 : オーストリア=ハンガリー帝国
   : オーストリア
   : アメリカ合衆国
職業 : 脚本家・映画監督・映画プロデューサー
活動期間 : 1929年~1981年
受賞 :
アカデミー賞
監督賞
1945年『失われた週末』
1960年『アパートの鍵貸します』
脚色賞
1945年『失われた週末』
脚本賞
1950年『サンセット大通り』
1960年『アパートの鍵貸します』
アービング・G・タルバーグ賞
1987年 映画界への貢献に対して
カンヌ国際映画祭
グランプリ
1945年『失われた週末』
ニューヨーク映画批評家協会賞
監督賞
1945年『失われた週末』
1960年『アパートの鍵貸します』
脚本賞
1960年『アパートの鍵貸します』
ロサンゼルス映画批評家協会賞
生涯功労賞
1994年
ゴールデングローブ賞
監督賞
1945年『失われた週末』
1950年『サンセット大通り』
脚本賞
1954年『麗しのサブリナ』

ビリー・ワイルダー

映画監督に転向したきっかけは『ホールド・バック・ザ・ドーン』で以前からワイルダーとは険悪な仲だったミッチェル・ライゼン監督が主役のシャルル・ボワイエの意見で勝手に脚本を変更したことであった。これに憤慨したワイルダーは自分の脚本は自分で守らなければと思い立ち、またその当時、同じパラマウント社の脚本家だったプレストン・スタージェスが監督に転身して見事に成功していることに影響を受け、ワイルダーは1942年、ハリウッドの映画監督としてデビュー。フランスで『悪い種子』で監督デビューしてから8年後のことだった。
記念すべきハリウッド監督デビュー作の『少佐と少女』はデビュー作ながら、当時の大スターでアカデミー主演女優賞を受賞したばかりのジンジャー・ロジャースを幸運にも起用でき、まずまずの成功作となる。これ以降、脚本はブラケットとの共同で、監督はワイルダーが、製作をブラケットが担当する形で次々と作品を世に送り出す。続いてB級戦争アクション映画『熱砂の秘密』を監督、この作品の出演を機に憧れの映画監督のひとりだったエリッヒ・フォン・シュトロハイムと出会う。
そして1944年、ワイルダーの最初の大ヒット作品でフィルム・ノワールの古典的名作とされる『深夜の告白』を監督する。本作は美人の妻が夫を保険金を掛けて愛人と共謀して殺害するサスペンス映画の先駆けとなり、興業的にヒットしただけではなくワイルダーもアカデミー監督賞と脚本賞にノミネートされる。ちなみに本作の原作に関して、ブラケットは気に入らず、仕方なくワイルダーひとりで映画化することになり、共同脚本にはハードボイルドな作風で人気があった作家のレイモンド・チャンドラーが担当することになった。
1945年、『失われた週末』はアルコール依存症の恐怖を描いた最初のドラマで、当時としてはその斬新な内容から試写会は失敗し、意気消沈したワイルダーは軍の要請から、ドイツで映画に関する規則や規定作りの仕事に携わるためハリウッドを離れる。現地では軍務について、ナチスの強制収容所の様子を記録したドキュメンタリー映画の製作も手掛ける。帰国後、失敗作と思っていた『失われた週末』がアカデミー作品賞をはじめ、ワイルダー自身もアカデミー監督賞とアカデミー脚本賞を受賞、ワイルダーとしては初の受賞作となる。

主な監督作品 :
1933年 悪い種子 : Mauvaise Graine
1942年 少佐と少女 : The Major and the Minor
1943年 熱砂の秘密 : Five Graves to Cairo
1944年 深夜の告白 : Double Indemnity
1945年 失われた週末 : The Lost Weekend
1948年 皇帝円舞曲 : The Emperor Waltz
1948年 異国の出来事 : A Foreign Affair
1950年 サンセット大通り : Sunset Blvd.
1951年 地獄の英雄 : Ace in the Hole
1953年 第十七捕虜収容所 : Stalag 17
1954年 麗しのサブリナ : Sabrina
1955年 七年目の浮気 : The Seven Year Itch
1957年 情婦 : Witness for the Prosecution
1957年 昼下りの情事 : Love in the Afternoon
1957年 翼よ! あれが巴里の灯だ : The Spirit of St. Louis
1959年 お熱いのがお好き : Some Like It Hot
1960年 アパートの鍵貸します : The Apartment
1961年 ワン・ツー・スリー : One, Two, Three
1963年 あなただけ今晩は : Irma la Douce
1964年 ねぇ!キスしてよ : Kiss Me, Stupid
1966年 恋人よ帰れ!我が胸に : The Fortune Cookie
1970年 シャーロック・ホームズの冒険 : The Private Life of Sherlock Holmes
1972年 お熱い夜をあなたに : Avanti!
1974年 フロント・ページ : The Front Page
1979年 悲愁 : Fedora
1981年 バディ・バディ : Buddy Buddy
[ 2018/06/22 15:00 ] 監督 | TB(-) | CM(-)

波も涙も暖かい

(ドラマ/ヒューマン)

『 波も涙も暖かい 』
原題 : A Hole in the Head
製作 : 1959年
製作国 : アメリカ

マイアミの歓楽街の真中で、トニー(フランク・シナトラ)は小さなホテル“エデンの園”を経営していた。楽天的な男やもめだが、幼い1人息子アリー(エディ・ホッジス)を男手一つで育ててきた。毎晩シャールという無軌道娘(キャロリン・ジョーンズ)と遊び廻っていたら、“エデンの園”を明け渡さねばならなくなった。いつものように兄のマリオ(エドワード・G・ロビンソン)に助けを求めたが、ニューヨークで婦人用品店を営むこの<しまり屋>は、ぐうたらな弟を援助するはずはなかった。苦しまぎれに息子が病気というと、心やさしいその妻ソフィは夫をひっぱってきた。トニーは早速借金を頼むが、ムダだ。アリーをニューヨークで育てる案を出すが、アリーは父のそばを離れたがらぬ。旧友で今では大金持ちになったジェリーが帰ってきた。そっちから金を引っ張りだす手もある。マリオ夫妻は弟のための1つのプランを持っていた。知り合いのやさしい未亡人ロジャース(エリナ・パーカー)を彼に会わせ、結婚して落ち着く気になったら、小じんまりした商売を持たせようと。トニーは兄の気持ちを損じさせまいとロジャースに会うが、予想以上に美しいのに驚いた。アリーも彼女になついた。結婚するふりをするが、マリオは依然としてトニーに金を貸さない。シャールは怒って消えた。ジェリーから金を引き出すために、車を売り500ドル作った。一緒に行ったドッグ・レースの、最初のレースがゴマンとついた。調子に乗ったら、元のモクアミ。しかも、成金のジェリーに侮辱され、さすがのトニーもションボリした。息子を兄夫婦にあずけることを決心した。息子はきかず、なぐりつけて、連れていかせた。空港への途中、アリーは車から飛び降り、父のもとへかえった。なぎさでトニーを抱きしめた。ロジャース夫人はトニーを愛してい、2人を受けいれた。やっとマリオ夫婦は安心した。波も涙も暖かった。



主題歌 : 「ハイ・ホープス」 (アカデミー歌曲賞)
by フランク・シナトラ、エディ・ホッジス


スタッフ :
監督 : フランク・キャプラ
脚本 : アーノルド・シュルマン
原作 : アーノルド・シュルマン
製作 : フランク・キャプラ
撮影 : ウィリアム・H・ダニエルズ
美術 : エディ今津
音楽 : ネルソン・リドル
編集 : ウィリアム・ホーンベック

キャスト :
トニー : フランク・シナトラ
マリオ : エドワード・G・ロビンソン
アリー : エディ・ホッジス
ロジャース夫人 : エレノア・パーカー
シャール : キャロリン・ジョーンズ
ソフィー : セルマ・リッター
ジェリー : キーナン・ウィン
ドリーン : ジョイ・ランシング
[ 2018/06/20 15:00 ] ヒューマン | TB(-) | CM(-)

黒いオルフェ

(ドラマ/ラブ・ロマンス)

『 黒いオルフェ 』
原題 : Orfeu Negro
製作年 : 1959年
製作国 : フランス
アカデミー外国語映画賞受賞

リオのカーニバルを背景にギリシャ神話のオルフェとユリディスの愛の現代化を試みたもの。
カーニバルを明日にひかえたリオ・デ・ジャネイロにやってきた黒人娘ユリディス(マルペッサ・ドーン)は、市電の運転手である黒人青年オルフェ(ブレノ・メロ)の電車にのった。彼女は、自分を追う謎の男を避けて、田舎から従姉セラフィーナを尋ねてきたのである。電車が終点について仕事を終ったオルフェは、婚約者ミラとともに街に行き、質屋からギターをうけ出した。オルフェの歌とギターは、村の子供たちの敬畏の的だった。丘の従姉の家についたユリディスは、隣りからきこえる美しい歌声にさそわれテラスに出た。こうして、オルフェとユリディスは再会し、愛しあった。夜、明日のカーニバルの練習であるサンバの群舞に二人は酔った。すると、死の仮面をつけた例の男が現れ、ユリディスを追った。失神したユリディスを救ったオルフェは、彼女を自分の部屋のベッドに横たえた。--カーニバルの当日、ユリディスは従姉の仮装を借りてオルフェの指揮する熱狂的な踊りの輪の中に入った。夜になった頃、ミラがそんなユリディスに気づいて、彼女につかみかかった。逃れるユリディスを、死の仮面の男が追っていた。必死に市電の車庫に逃げこんだが、天井においつめられた。ユリディスの手が高圧線にかかった時、かけつけたオルフェが車庫内を明るくしようと電気スイッチを押した。ユリディスは死んだ。死んだ彼女を求めてオルフェは深夜の街を、病院から警察へとさまよった。警察の小使いに連れられて、祈祷所でオルフェはユリディスの呼び声を聞いた。その方をふりむいてしまった彼は、霊媒の老婆を見た。ユリディスの死体は死体置場にあった。夜が明けようとしていた。オルフェは死体を抱いて丘に帰った。嫉妬に狂ったミラが小屋に放火していた。彼女の投げた石でオルフェはユリディスを抱いたまま断崖から落ちた。二人の死体は重なった。彼のギターを鳴らしながら、黒人の子供たちは日の出を迎えた。



スタッフ :
監督 : マルセル・カミュ
製作 : サッシャ・ゴルディーヌ
原作戯曲 : ヴィニシウス・デ・モラエス
脚本 : ジャック・ヴィオ
脚色 : マルセル・カミュ、ジャック・ヴィオ
台詞 : マルセル・カミュ、ジャック・ヴィオ
撮影 : ジャン・ブルゴワン
音楽 : アントニオ・カルロス・ジョビン、ルイス・ボンファ
編集 : アンドリー・フェイズ

キャスト :
オルフェ : ブレノ・メロ
ユーリディス : マルペッサ・ドーン
エルネスト : マルセル・カミュ
ファウスト : ファウスト・グエルゾーニ
ミラ : ルールデス・デ・オリベイラ
セラフィナ : レア・ガルシア
死神 : アデマール・ダ・シル
エルメス : アレクサンドロ・コンスタンティノ
[ 2018/06/18 15:00 ] ラブ・ロマンス | TB(-) | CM(-)

リオ・ブラボー

(ドラマ/西部劇)

『 リオ・ブラボー 』
原題 : Rio Bravo
製作 : 1959年
製作国 : アメリカ

B・H・マッキャンベルの短編小説を原作とした西部劇映画。
メキシコとの国境に近いテキサスの町リオ・ブラボ--保安官のチャンス(ジョン・ウェイン)は、殺人犯ジョーを捕えた。しかし、ジョーの兄バーデットはこの地方の勢力家で、彼の部下に命じて町を封鎖したため、チャンスは窮地に陥った。チャンスはジョーを町から連れ出すことも、応援を頼むことも出来なかった。チャンスの味方は、身体の不自由なスタンピイ老人(ウォルター・ブレナン)と早射ちの名人デュード(ディーン・マーティン)の2人だった。町を封鎖されたため、若い美人のフェザース(アンジー・ディッキンソン)や、チャンスの親友パットも外へ出られなかった。パットは燃料やダイナマイトを輸送する馬車隊を、護衛のコロラドと一緒に指揮していた。チャンスはフェザースがホテル・カシノでイカサマ賭博をしていると知らされ、彼女を尋問した。が、コロラドの証言で、フェザースは無罪だった。パットはパーデットの雇った殺し屋に射ち殺された。チャンスはフェザースの不幸な身の上を知り、なにかと世話をしてやった。これを機会に、2人の仲は接近した。ある日、デュードはバーデッドの配下に、不意をつかれて捕まった。バーデットはチャンスに、ジョーとデュードを交換しようと申し込んだ。チャンスは周囲の状況から、それを承諾せねばならなかった。翌朝、2人を交換することになった。デュードはスキをみてジョーに飛びかかった。これを機に両者の凄烈な射ち合いとなった。チャンスたちが苦戦していると、スタンピイ老人がパットの残していったダイナマイトを、バーデットのたてこもる倉庫に投げつけた。それをチャンスがピストルで射った。さしものバーデットも、遂に降服した。バーデットはジョーと共に監禁された。そして、チャンスとフェザースはめでたく結ばれることになった。



テーマ曲 : 「皆殺しの歌」 by ニニ・ロッソ


挿入歌 : 「ライフルと愛馬」、「シンディー」
by ディーン・マーティン、リッキー・ネルソン


スタッフ :
監督 : ハワード・ホークス
脚本 : ジュールス・ファースマ、リー・ブラッケット
原作 : B・H・マッキャンベル
製作 : ハワード・ホークス
撮影 : ラッセル・ハーラン
美術 : Leo K. Kutet
音楽 : ディミトリ・ティオムキン

キャスト :
ジョン・T・チャンス : ジョン・ウェイン
デュード : ディーン・マーティン
コロラド・ライアン : リッキー・ネルソン
フェザーズ : アンジー・ディキンソン
スタンピー : ウォルター・ブレナン
ネイザン : ジョン・ラッセル
ジョー : クロード・エイキンス
カルロス : ペドロ・ゴンザレス=ゴンザレス
パット : ワード・ボンド
[ 2018/06/16 15:00 ] 西部劇 | TB(-) | CM(-)

お熱いのがお好き

(ドラマ/コメディ )

『 お熱いのがお好き 』
原題 : Some Like It Hot
製作 : 1959年
製作国 : アメリカ

1920年代、禁酒時代のアメリカ風俗を背景に、ギャングやチャールズトン・ダンスなどをからませたコメディ映画。
禁酒時代のシカゴのもぐり酒場。サキソフォンを吹いていたジョー(トニー・カーティス)と、バス・ヴァイオルを弾いていたジェリー(ジャック・レモン)は、酒場に警察の手入れが入って失職した。困った2人は新しい仕事場へ都落ちするため、ガレージに自動車を借りに出かける。ところがそのガレージで、彼らはギャングの殺人を目撃する。折からの聖ヴァレンタインの日を期して、2人がもと働いていた酒場の持ち主スパッツ・コロンボ(ジョージ・ラフト)が、もぐり営業を密告した男に機関銃弾をぶちこんだのである。逃げ出した2人は、コロンボ一味に狙われる身の上となった。生命の危険を感じた2人は、ジョーがジョセフィン、ジェリーがダフニと名を変えて、女装して女性オーケストラ一行にまぎれこみ、マイアミ演奏旅行に出発する。オーケストラの一員に、ウクレレ奏者の金髪娘シュガー(マリリン・モンロー)がいた。ジョーは一目でシュガーに惹かれたが、彼女は過去に6回もサキソフォン吹きとの恋愛に失敗し、今度は成金と結婚しようと狙っている娘だった。それに女を装う身の上では、求愛もできない。一方ジェリーのダフニは、マイアミで年輩の大金持の御曹子オスグッド3世(ジョー・E・ブラウン)に一目惚れされてしまう。そこで一計を案じ、ジョーは男の姿に戻って石油成金と偽り、シュガーをつれ出す。そしてジェリーの誘いで外出したオスグッド3世のヨットを使い、彼女と愛をささやくことに成功。2人の二重生活が進行中のそんなある日、ギャング達の集会がマイアミで開かれ、スパッツ・コロンボが一味をつれてオーケストラ一行と同じホテルにやってきた。びっくりした2人は、正体を見破られかけて逃げ出す仕度をする。ギャングの集会では、勢力拡張を計るコロンボが組織の怒りをかい、集会の席上で突然射殺される事件が起こる。そんな騒ぎのうちに、ジョーは実は自分は男だと打ち明けて、シュガーとともに安全なヨットに逃れる。ヨットに向かう途中、ジェリーもオスグッド3世に、自分が男である身の上を打ち明ける。しかしオスグッド3世は、平然として言った。「誰でも完全な人間なんてありはしない」と。



主題歌 : 「お熱いのがお好き」 by マリリン・モンロー


スタッフ :
監督 : ビリー・ワイルダー
脚本 : ビリー・ワイルダー、I・A・L・ダイアモンド
原作 : R・ソーレン
製作 : ビリー・ワイルダー
音楽 : アドルフ・ドイッチェ
撮影 : チャールズ・ラング
編集 : アーサー・P・シュミット

キャスト :
シュガー・ケーン・コワルチェック : マリリン・モンロー
ジョー / ジョセフィン / ジュニア : トニー・カーティス
ジェリー / ダフネ : ジャック・レモン
スパッツ・コロンボ : ジョージ・ラフト
マリガン警部 : パット・オブライエン
オズグッド・フィールディング3世 : ジョー・E・ブラウン
リトル・ボナパルト : ネヘマイア・パーソフ
スウィート・スー : ジョーン・ショウリー
シグ・ポリアコフ : ビリー・グレイ
つまようじのチャーリー : ジョージ・E・ストーン
ビーンストック : デイヴ・バリー
[ 2018/06/14 15:00 ] コメディ | TB(-) | CM(-)

アンネの日記

(ドラマ/ヒューマン)

『 アンネの日記 』
原題 : The Diary of Anne Frank
製作 : 1959年
製作国 : アメリカ

アンネ・フランクの著書『アンネの日記』の映画化。
1945年、ナチ占領下から解放されたアムステルダム。強制収容所を出たオットー(ジョゼフ・シルドクラウト)は、想い出の屋根裏部屋に戻って来た。そこで娘アンネ(ミリー・パーキンス)の書いた日記をみつけた。日記は1942年7月9日から始まる。アンネの父オットーはユダヤ人で、母はオランダ人だった。姉マーゴット(ダイアン・ベーカー)とアンネはドイツで生まれた。ヒットラーが政権をとるとユダヤ人の排斥が始まった。アンネ一家は親友のバン夫妻と息子ピーター(リチャード・ベイマー)と共に、オランダへ亡命した。隠れ家の屋根裏部屋の下は香味料工場で、オットーは家族にいろいろと注意を与えた。姉妹はピーターと親しくなった。両親は耐乏生活に苦労した。戦争は連合軍側に有利になった。その頃、家主のミープ(ドディ・ヒース)がオットーに1人同居人を入れてくれと頼みにきた。彼はデュッセル(エド・ウィン)というユダヤ人の歯医者だった。デュッセルは一家の人々に、ナチのユダヤ人殺害の話をした。アンネはその話を聞き、ある晩夢を見て悲鳴をあげた。毎年12月に行われるユダヤ人のハヌカ祭が、屋根裏でささやかに開かれた。アンネは父に手編みのマフラーの贈物をした。その時、階下で物音を聞いた。泥棒が入ったらしい。おびえたアンネはピーターに抱きついた。デュッセルはピーターが音を立てたと彼を責めた。泥棒が捕まった時、その物音から自分たちの所在がばれるのを恐れたからだ。新年を迎え、アンネも女性らしくなった。ある日、階下の倉庫で働いているカールという男が、屋根裏部屋のことで階下のクラレルを脅迫した。アンネとピーターは愛し合うようになった。アメリカ軍がイタリアに上陸すると、ピーターは自由オランダ義勇軍に参加するといった。ある日、ミープが盗まれたタイプライターのことで、アンネたちの所在がゲシュタポに知られたことを告げにきた。8月のある日、遂に来るべきものが来た。サイレンを鳴らした警察の車が階下に止った。今はすべてを覚悟したアンネは、ピーターに別れの、そして最後の接吻をした。人間の善意は永遠に失われないことを信じて、アンネは死の収容所に向かうのだった。



スタッフ :
監督 : ジョージ・スティーヴンス
脚本 : フランセス・グッドリッチ、アルバート・ハケット
原作 : アンネ・フランク
製作 : ジョージ・スティーヴンス
撮影 : ウィリアム・C・メラー
美術 : ライル・R・ウィラー、ジョージ・W・デイヴィス
音楽 : アルフレッド・ニューマン
編集 : デイヴィッド・ブレザートン、ロバート・スミス、ウィリアム・メース

キャスト :
アンネ・フランク : ミリー・パーキンス
オットー・フランク : ジョセフ・シルドクラウト
ファン・ダーン夫人 : シェリー・ウィンタース (アカデミー助演女優賞受賞)
ペーター・ファン・ダーン : リチャード・ベイマー
エディス・フランク : グスティ・ユーベル
ファン・ダーン氏 : ルー・ジャコビ
マルゴット・フランク : ダイアン・ベイカー
アルベルト・デュッセル : エド・ウィン
クラーレル : ダグラス・スペンサー
ミープ : ドディ・ヒース
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