蒼色の月明かりの下で

心に残る昔の名画。

ウエスト・サイド物語

(ドラマ/ミュージカル)

『 ウエスト・サイド物語 』
原題 : West Side Story
製作 : 1961年
製作国 : アメリカ
アカデミー作品賞受賞

「ロミオとジュリエット」を現代化したラブロマンスを縦系にして現代の青春悲劇をリアルに描いた作品。
ジェット団(白人系)とシャーク団(プエルトリコ系)はニューヨークのウェスト・サイドに巣くう対立する不良少年のグループである。きっかけさえあれば今にも爆発しそうな空気のなかでのダンスパーティーそこで一目で愛し合うようになった二人、マリア(ナタリー・ウッド)はシャーク団の首領ベルナルド(ジョージ・チャキリス)の妹であり、トニー(リチャード・ベイマー)はジェット団の首領リフ(ラス・タンブリン)の親友だった。しかし、ジェット団とシャーク団はついにぶつかってしまった。マリアの必死の願いにトニーは両者の間に飛びこんで行ったが、血気にはやる彼らはトニーの言葉に耳をかそうとしなかった。そしてリフはベルナルドに刺されて死んだ。親友リフの死に我を忘れたトニーはベルナルドを殺してしまった。ベルナルドの恋人アニタ(リタ・モレノ)に責められてもトニーを忘れられないマリアは、トニーの高飛びに同意する。シャーク団のひとりチノはベルナルドの仇を打とうとトニーをつけ狙い、警察の手ものびてくる。アニタはマリアの愛の深さを知り、トニーと連絡をとるために街へ出ていくがジェット団に倒された怒りからマリアはチノに殺されたと言ってしまう。絶望して夜の町へ飛び出したトニーの前へ拳銃を構えたチノが現れた。急を聞いて来たマリアの腕の中で、トニーは絶命した。



挿入歌 : Tonight


挿入歌 : Cool


スタッフ :
監督 : ロバート・ワイズ、ジェローム・ロビンス (アカデミー監督賞受賞)
脚本 : アーネスト・リーマン
原作 : アーサー・ローレンツ
製作 : ロバート・ワイズ
撮影 : ダニエル・L・ファップ
美術 : ボリス・レヴィン
音楽 : レナード・バーンスタイン
編集 : トーマス・スタンフォード
作詞 : スティーブン・サンドハイム
指揮 : ジョニー・グリーン
振り付け : ジェローム・ロビンス

キャスト :
マリア : ナタリー・ウッド
トニー : リチャード・ベイマー
ベルナルド : ジョージ・チャキリス (アカデミー助演男優賞受賞)
アニタ : リタ・モレノ (アカデミー助演女優賞受賞)
リフ : ラス・タンブリン
チノ : ホセ・デ・ヴェガ
アイス : タッカー・スミス
[ 2018/07/30 15:00 ] ミュージカル | TB(-) | CM(-)

ナバロンの要塞

(アクション/アクション)

『 ナバロンの要塞 』
原題 : The Guns of Navarone
製作 : 1961年
製作国 : アメリカ

イギリスの作家アリステア・マクリーンが1957年に発表した戦争小説『ナヴァロンの要塞』を映画化。
第二次大戦下の1943年、エーゲ海は独軍の制圧下にあり、ケーロス島の英軍2000の生命は全滅の危機にあった。英軍救出の試みは度々なされたが、途中に睨みをきかすナバロン島の断崖の洞窟に据えられた独軍の2門の大砲のため失敗した。そこでジェンセン代将の幕僚フランクリン少佐(アンソニー・クェイル)は1つの提言をした。ナバロン島南部の400フィート絶壁をよじのぼり潜入するというのだ。直ちに必要人員が集められた。登山家のキース・マロリイ大尉(グレゴリー・ペック)、元ギリシャ軍大佐スタヴロウ(アンソニー・クイン)、科学者のミラー伍長(デヴィッド・ニヴン)、ナイフの名人ブラウン無線兵(スタンリー・ベイカー)、ナバロン島生まれのパパディモス1等兵(ジェームズ・ダーレン)の5人を率いたフランクリン少佐は漁船に乗り嵐の夜、ナバロン島に向った。少佐は負傷したが一行は絶壁をよじのぼり島に上陸した。これを知った独軍の追求を逃れ一行は要塞めざして潜行する。山頂の古城で一行は男装の2人の女を捕まえる。1人はマリア(イレーネ・パパス)といいパパディモスの姉だった。もう1人の若い女はアンナ(ジア・スカラ)。2人ともレジスタンス運動に従っていたのだが、アンナは1度独軍に捕まり拷問され口がきけなくなっていた。一行は彼女たちを加え進んだが、マンドラコスの町で全員捕まった。しかしスキを見てゲシュタポの隊長を捕らえ、これを囮りに独軍の制服を着込み脱出した。しかし重傷のフランクリン少佐はそこへ残された。いよいよ要塞攻撃の日、一行は要塞の間近かに迫った。要塞破壊と同時にケーロス島の英軍救出に向かう英国艦隊が要塞の下を通ることになっている。猶予は許されない。ところが、いざというとき、爆弾のヒューズが何者かの手で破壊されていることを発見した。スパイがいる。それは意外にもアンナだった。彼女にほのかな愛情を抱いていたマロリイが彼女を銃殺した。一方、残されたフランクリン少佐は拷問で一切を白状、独軍はあわてて海岸線に防備を固めた。要塞攻撃の手はずが整った。スタグロウとパパディモスが要塞近くの町で騒動を起こす。そのスキにマロリイとミラーが大砲に爆薬をしかける。そしてアンナとブラウンがモーターボートを奪って、断崖の下で逃げてくる4人を助けるというのだ。すべてはうまくいった。駆逐艦が近づいたとき2門の大砲は轟然と爆破した。しかし、ブラウンとパパディモスは帰らなかった。そしてスタヴロウとアンナは再び抵抗運動をするため島へ戻った。



スタッフ :
監督 : J・リー・トンプソン
脚色 : カール・フォアマン
原作 : アリステア・マクリーン
製作 : カール・フォアマン
撮影 : オズワルド・モリス、ジョン・ウィルコックス
音楽 : ディミトリ・ティオムキン
助監督 : ピーター・イェーツ
特殊効果 : ビル・ウォリントン、ウォーリー・ヴィーヴァーズ

キャスト :
キース・マロリー大尉 : グレゴリー・ペック
ミラー伍長 : デヴィッド・ニーヴン
アンドレア・スタブロス大佐 : アンソニー・クイン
ブラウン一等兵 : スタンリー・ベイカー
ロイ・フランクリン少佐 : アンソニー・クエイル
スピロ・パパディモス一等兵 : ジェームズ・ダーレン
マリア・パパディモス : イレーネ・パパス
アンナ : ジア・スカラ
ジェンセン准将 : ジェームズ・ロバートソン・ジャスティス
バーンズビー : リチャード・ハリス
ゼスラー : ジョージ・マイケル
ミューゼル : ウォルター・ゴテル
[ 2018/07/28 15:00 ] アクション | TB(-) | CM(-)

ポリアンナ

(ディズニー実写)

『 ポリアンナ 』
原題 : Pollyanna
製作 : 1960年
製作国 : アメリカ

両親に死なれ孤児になったポリアンナ(ヘイリー・ミルズ)は、ポリー・ハリント叔母さん(ジェーン・ワイマン)に引き取られた。そして叔母さんから最初に言われたことは、ハリントン家は町の名もハリントン通り、町の人たちがすべてハリントン家を手本にするから礼儀正しく振舞わねばいけない、ということだった。ある日、孤児院を抜け出てきたジミー少年と知り合ったポリアンナは、“町一番のいじわる爺さん”の庭へ入り込み捕まってしまった。が、“いじわる爺さん”は実は孤独で淋しがり屋であり、そんな気持ちのためいじわるをしていることが分かった。ポリアンナは明るく無邪気に話しかけた。そのため“いじわる爺さん”のいじわるもすっかり治ってしまった。孤児院新築費募集バザーの話が町の人たちの間に起こった。が、町のことはすべて自分がしなければ承知しないポリー叔母さんが頑強に反対した。その上、叔母さんはフォード牧師(カール・マンデル)に手紙を書き、日曜日の説教でバザーに反対するよう頼んだ。しかし、牧師はポリアンナの言う通り、バザーを開くよう進めたので叔母さんはすっかり怒ってしまった。バザーの晩、ポリアンナはジミー少年に誘われて家を抜け出した。そして町中の人たちの中で楽しいひとときを過ごした。夜遅く家に帰ったが玄関から入れず、木を登って部屋へ入ろうとし落ちて足を折ってしまった。その時以来、ポリアンナの寝たきりの生活が始まり、気持ちは暗く沈んでいった。ある日、そんなポリアンナの部屋に突然町の人たちが押し寄せてきた。足の骨折を知った町中の人たちが、彼女の太陽のように明るくやさしい気持ちを思い出しお見舞いに来たのだ。翌日、ポリー叔母さんに付き添われたポリアンナは、町中の人たちに見送られ、ボルチモアの病院へ手術をしに行くことになった。ハリントン駅から汽車で出発するポリアンナの顔には、以前のように明るい微笑が浮かんでいた。



スタッフ :
製作 : ジョージ・ゴリッツィン
監督 : デイヴィッド・スウィフト
脚色 : デイヴィッド・スウィフト
原作 : エレナー・H・ポーター
撮影 : ラッセル・ハーラン
音楽 : ポール・スミス

キャスト :
ポリアンナ : ヘイリー・ミルズ (アカデミー子役賞受賞)
ポリー叔母さん : ジェーン・ワイマン
エドモンド・チルトン博士 : リチャード・イーガン
フォード牧師 : カール・マルデン
ナンシー・ファーマン : ナンシー・オルソン
ペンダーガスト氏 : アドルフ・マンジュウ
カール・ウォーレン市長 : ドナルド・クリスプ
ジミー少年 : ケビン・コーコラン
スノー婦人 : アグネス・ムーアヘッド
[ 2018/07/26 15:00 ] ディズニー実写 | TB(-) | CM(-)

フレッド・ジンネマン

(スタッフ/監督)

『 フレッド・ジンネマン 』 Fred Zinnemann

生年月日 : 1907年04月29日
没年月日 : 1997年03月14日( 89 歳没)
出生地 : オーストリア=ハンガリー帝国 ウィーン
死没地 : イギリス ロンドン
職業 : 映画監督
受賞 :
アカデミー賞
作品賞
1966年『わが命つきるとも』
監督賞
1953年『地上より永遠に』
1966年『わが命つきるとも』
短編ドキュメンタリー映画賞
1951年『Benjy』
ニューヨーク映画批評家協会賞
作品賞
1952年『真昼の決闘』
1953年『地上より永遠に』
1966年『わが命つきるとも』
監督賞
1952年『真昼の決闘』
1953年『地上より永遠に』
1959年『尼僧物語』
1966年『わが命つきるとも』
ゴールデングローブ賞
監督賞
1953年『地上より永遠に』
1966年『わが命つきるとも』
主な作品 :
『山河遥かなり 』
『真昼の決闘』
『地上より永遠に』
『尼僧物語』
『わが命つきるとも』

フレッド・ジンネマン

1941年にB級映画『Kid Glove Killer』を監督。これが初の(一般)長編映画で、これがジンネマンが見習いから職人になった映画監督としてのスタートになる。同じくB級映画の『Eyes in the Night』(1942年)を監督した後、1943年、メトロ・ゴールドウィン・メイヤーでナチス・ドイツからの逃亡者を描いたAピクチャー『The Seventh Cross』(1943年)を、主役にスペンサー・トレイシーを迎えて監督するが、撮影後フロントと衝突したジンネマンは再びB級映画にまわされる。撮りたくない映画を2本撮るとその後は来る脚本を次々と断り、結局そのことが原因でMGMから停職処分を受けることになる。戦後、ヨーロッパから上陸した映画に対し、センチメンタリズムにあふれたハリウッド映画の中での仕事に、ジンネマンは疑問を感じる。その頃、ジンネマンにヨーロッパの戦争直後を舞台にした瓦礫の中の飢えた孤児を描く映画の仕事が来る。メトロ・ゴールドウィン・メイヤーも暫く厄介払いができると考え、『山河遥かなり』(1947年)の製作が始まる。完成した作品はアカデミー賞にノミネートされる(いくつかの賞は受賞)など評価は得たもののヒットまでには至らなかった。アメリカに渡って19年のジンネマンだが、映画の題材やメトロ・ゴールドウィン・メイヤーの宣伝効果もあり、ヨーロッパから輸入した監督という印象を与えた。1953年の『地上より永遠に』と1966年の『わが命つきるとも』でアカデミー監督賞を受賞している。

主な監督作品 :
1944年 第七の十字架 : The Seventh Cross
1947年 不思議な少年 : My Brother Talks to Horses
1948年 山河遥かなり : The Search
1948年 暴力行為 : Act of Violence
1950年 男たち : The Men
1952年 真昼の決闘 : High Noon
1953年 地上より永遠に : From Here to Eternity
1955年 オクラホマ! : Oklahoma!
1957年 夜を逃れて : A Hatful of Rain
1959年 尼僧物語 : The Nun's Story
1960年 サンダウナーズ : The Sundowners
1964年 日曜日には鼠を殺せ : Behold a Pale Horse
1966年 わが命つきるとも : A Man for All Seasons
1973年 ジャッカルの日 : The Day of the Jackal
1977年 ジュリア : Julia
1982年 氷壁の女 : Five Days One Summer
[ 2018/07/24 15:00 ] 監督 | TB(-) | CM(-)

スイスファミリーロビンソン

(ディズニー実写)

『 スイスファミリーロビンソン 』
原題 : Swiss Family Robinson
製作 : 1960年
製作国 : アメリカ

ヨハン・D・ウィスの名作「スイスの家族ロビンソン」をもとに映画化。公開当時の題名は「南海漂流」で公開された。
ニューギニアの新天地を求め故郷スイスを出発したロビンソン一家の船は、南海を航海中に大暴風雨にあい難破した。父母(ジョン・ミルス=ドロシー・マクガィア)と3人の息子は筏を作って近くの無人島へ上陸し、家畜や家具や武器も運び上げて、いつか来るだろう救いを待って島の生活を始めた。長男フリッツ(ジェームズ・マッカーサー)と次男アーンストン(トミー・カーク)は、丸木舟にのって島の探険に出かけたが途中で海賊に捕らえられた老船長と孫らしい少年を発見し少年を救うことに成功した。3人は海賊の追跡を逃れてジャングルに入り込んだ。少年は実は難をさけるために変装したロバータ(ジャネット・マンロー)という少女であった。フリッツがコンパスをなくしたために3人はとうとう迷ってしまった。大蛇と格闘し、青とかげに驚かされながら、強行軍はロバータを疲れさせてしまった。ある日、流砂に落ちてハイエナに狙われている縞馬を救い出し、その背にロバータを乗せた一行は、クリスマスの前夜にやっとの思いで父母と弟のフランシス(ケヴィン・コーコラン)のもとへたどり着いた。母親の娘時代のドレスを着せてもらったロバータの美しさは、フリッツとアーンストを夢中にさせ、争わせた。海賊が必ず復讐に来ると判断した父親の指揮で、裏山に防御の陣地を作り、末っ子のフランシスは落し穴を発案した。やはり海賊は襲って来た。防御設備は見事に成功しさんざん痛めつけられた海賊だったが多勢に任せた彼らは後方へ回った。その時、海から突如として砲声がとどろいた。ロバータの祖父である船長が助けに来たのだった。船長はロバータを助けてもらったお礼にアーンストを大学に入れることを約した。ロバータは愛するフリッツや父母、フランシスと共に残り、この未開の島の開拓を決意した。



スタッフ :
監督 : ケン・アナキン
製作 : ビル・アンダーソン
原作 : ヨハン・D・ウィス
脚色 : ローウェル・S・ホウリー
撮影 : ハリー・ワックスマン
音楽 : ウィリアム・オルウィン
美術 : ジョン・ホセイ、ピーター・マートン
編集 : ピーター・ボイタ

キャスト :
フランツ・ロビンソン : ジョン・ミルズ
 ロビンソン一家の家長。
アンナ・ロビンソン : ドロシー・マクガイア
 フランツの妻。
フリッツ・ロビンソン : ジェームズ・マッカーサー
 ロビンソン家の長男。
アーンスト・ロビンソン : トミー・カーク
 ロビンソン家の次男。
フランシス・ロビンソン : ケヴィン・コーコラン
 ロビンソン家の末っ子。
海賊 クアラ : 早川雪洲
ロベルタ : ジャネット・マンロー
海賊に囚われていた少女。
船長 モアランド : セシル・パーカー
[ 2018/07/22 15:00 ] ディズニー実写 | TB(-) | CM(-)

日曜はダメよ

(ドラマ/コメディ )

『 日曜はダメよ 』
原題 : Never on Sunday
製作 : 1960年
製作国 : アメリカ

ギリシャの港町ピレウス 金髪でグラマーで、町中の男の注目の的イリヤ(メリナ・メルクーリ)は底抜けに明るい売春婦だ。アメリカからホーマー(ジュールス・ダッシン)という古代ギリシャの民間研究家がやってきた。上陸第一歩、彼は酒場に入った。そこで町の男たちが酔って唄うのに感激し、思わず拍手した。それが男たちを怒らせてしまい、喧嘩になった。仲に入って喧嘩を止めたのがイリヤだった。ホーマーは彼女こそ伝統的なギリシャ美人とみて、さっそく研究対象に決めた。そして今の商売をやめさせようと思った。イリヤは週1回、日曜だけは仕事を休んで、トニオ(ジョージ・ファウンダス)やジョルゴ(ティトス・ヴァンディス)ら気の合った男たちを呼んでドンチャン騒ぎをやった。ホーマーも粘りが功を奏して参加することができた。町の売春ボス、ノー・フェイスの子分ガルベジが日曜日に贈物を持ってきた。が、たちまち男たちにつまみ出された。独立営業のイリヤはノー・フェイスにとってシャクの種だった。ホーマーの更正運動を知ったノー・フェイスは、金を出してイリヤに足を洗わせようとした。ホーマーはイリヤの仕事を休ませて勉強を教えた。彼女の独特なギリシャ悲劇の解釈にはホーマーもめんくらった。売春婦の1人が、イリヤにホーマーがノー。フェイスの手先だと教えた。怒った彼女は今までの修行をほっぽりだした。そこへ外国の大艦隊が入港した。イリヤは売春婦たちの先頭に立ってノー・フェイスに挑戦した。ブタ箱での団体交渉に成功して、軍配はイリヤに上った。再び酒場にイリヤの姿がみられるようになり、男たちは大喜び。初めてギリシャ人気質を知ったホーマーも考えを変え、踊りに加わった。 次ぎの日、出港するアメリカ船の甲板に、1人寂しく帰国するホーマーの姿があった。



主題歌 : 「日曜はダメよ」 by メリナ・メルクーリ (アカデミー歌曲賞)


スタッフ :
監督 : ジュールス・ダッシン
脚本 : ジュールス・ダッシン
原作 : ジュールス・ダッシン
撮影 : ジャック・ナトー
作曲 : マノス・ハジダキス

キャスト :
イリヤ : メリナ・メルクーリ
ホーマー : ジュールス・ダッシン
トニオ : ジョージ・ファウンダス
ジョルゴ : ティトス・バンディス
キャプテン : ミツォス・リグィーゾス
[ 2018/07/20 15:00 ] コメディ | TB(-) | CM(-)

地下鉄のザジ

(ドラマ/コメディ )

『 地下鉄のザジ 』
原題 : Zazie dans Le Metro
製作年 : 1960年
製作国 : フランス

レイモン・クノーのベスト・セラー小説の映画化。
十歳の少女ザジ(カトリーヌ・ドモンジョ)は母とともに生れて初めてパリにやってきた。母はザジを弟のガブリエル(フィリップ・ノワレ)にあずけると、恋人とさっさと消えてしまった。ガブリエル叔父さんはナイト・クラブの芸人だった。パリにあこがれるザジの目的は地下鉄に乗ることだった。その地下鉄がストライキで彼女を大変失望させた。叔父さんの友達で気のいい運転手シャルル(アントワーヌ・ロブロ)の車で家につき、美しい叔母さんのアルベルチーヌが出迎えた。翌朝、ザジは一人で部屋を抜け出し、一階で酒場を経営する家主チュランド(ユベール・デシャン)の目を盗み地下鉄の乗り場に行った。門は閉っていた。泣き出したザジのそばに一人の得体の知れぬ男が近寄った。ザジは男とノミの市に行ったり、レストランに入ったり、さんざんいいおもいをして、用がなくなるとすたこら家へ逃げこんだ。後を追ってきた男は叔母さんに色目を使って叔父さんにつまみだされた。ガブリエルはザジを連れてエッフェル塔に出かけた。叔父さんはそこで四人のドイツ娘からスターと間違えられた。帰り道、街角で話かけたエロ婆さんことムーアック未亡人に、またまたガブリエルは追いかけられる。そこに例の娘たちが現われ、彼をバスに乗せていってしまった。叫び声にかけつけた男は、今朝と同一人物のトルースカイヨン警官だった。警官は未亡人の車にザジと未亡人を乗せて、バスの後を追った。トルースカイヨンは未亡人をまいてアルベルチーヌのもとに行く。彼女は受けつけず、夫に衣裳をとどけた。シャルルが酒場の女店員マドと結婚するという。ガブリエルはレストランに結婚祝いの客たちを招待した。未亡人からドイツ娘、クラブの踊り子……。お祝いが始まり、やがて喧嘩騒ぎになった。ザジは疲れて眠りこんだ。乱闘の最中、警察官トルースカイヨンこと暗黒街の親分アラシッドが、部下たちに武器をもたせてやってきた。レストランは阿修羅の巷と化した。ガブリエルはザジを抱えて地下鉄に避難した。とたんにストの解決した地下鉄が動き出した。ザジはまだ眠っている。翌朝--ザジは約束の時間に叔母さんと母の待つ駅に行った。母親は地下鉄に乗ったかと聞いた。ザジはただ“乗らない、疲れちやった”といった。それがパリヘきた彼女の感想だった。



スタッフ :
監督 : ルイ・マル
製作 : イレーネ・ルリシュ
原作 : レイモン・クノー
脚色 : ルイ・マル 、 ジャン=ポール・ラプノー
台詞 : レイモン・クノー
撮影 : アンリ・レイシ
音楽 : フィオレンツォ・カルピ
美術 : ベルナール・エヴァン

キャスト :
ザジ : カトリーヌ・ドモンジョ
ガブリエルおじさん : フィリップ・ノワレ
アルベルティーヌ : カルラ・マルリエ
トルースカイヨン : ヴィットリオ・カプリオーリ
トゥランド : ユベール・デシャン
マド : アニー・フラテリーニ
シャルル : アントワーヌ・ロブロ
グレド : ジャック・デュフィロ
ムアック未亡人 : イヴォンヌ・クレシュ
フェドール : ニコラ・バタイユ
ザジのお母さん : オデット・ピケ
[ 2018/07/18 15:00 ] コメディ | TB(-) | CM(-)

処女の泉

(ドラマ/ヒューマン)

『 処女の泉 』
原題 : Jungfrukallan
製作年 : 1960年
製作国 : スウェーデン
アカデミー外国語映画賞受賞

中世のスウェーデンを舞台に、陵辱の果てに命を奪われた少女の悲劇と、彼女の父親による復讐を描いた作品。
十六世紀、スエーデンの片田舎。ヴェンゲ集落の豪農の一人娘カリン(ビルギッタ・ペテルソン)は、養女インゲリ(グンネル・リンドブロム)を連れて教会にローソクを捧げに行くことになった。下女代りのインゲリは父なし子を宿してい、美しい世間知らずのカリンを嫉妬していた。二人は信心深い母メレータ(ビルギッタ・ヴァルベルイ)と父テーレ(マックス・フォン・シドー)に見送られ馬に乗って出発した。教会までの道は長かった。小川の小屋にさしかかり、インゲリはここで待つといいだした。一人先を急ぐカリンは、途中でオシとヤセッポと少年の三人の羊飼いに会った。彼らはカリンに食事する場所に案内するといった。一方、インゲリは小屋で気味の悪い老人を逃がれてカリンの後を追った。オシのカリンをみつめる目がしだいに変った。身の危険を感じた彼女が馬に乗ろうとすると、ヤセッポが邪魔をした。大声をあげようとした時、オシとヤセッポが彼女を襲いオシが犯した。よろめきながら立ちあがるカリンを、オシが後から殴り殺した。これを目撃していたインゲリは、恐ろしさのあまり声も出なかった。その日の夕暮、例の三人がテーレの家に夕飯を無心にやってきた。テーレは三人に食事を与えた。少年はカリンと同じお祈りに驚いた。テーレ家の人々はカリンの帰宅が遅いので心配していた。食事が済んだ。ヤセッポがカリンから強奪した衣服をメレータに買ってくれと頼んだ。すべてを察した彼女は夫に告げた。怒りにふるえるテーレは三人を殺す決意をした。不意をつかれた男たちは死んだ。あどけない少年までも。復讐したテーレは罪の深さにおののいた。片隅に隠れていたインゲリを案内に、家中で現場に急いだ。無惨に変りはてたカリンをみて、人々は呆ぜんとした。テーレは復讐の罪の償いに、ここに教会を建てると誓った。テーレがカリンを抱きあげると、不思議なことに泉がこんこんと湧き出した。後世の多くの人々がこの地に建てられた教会に訪れたという。



スタッフ :
監督 : イングマール・ベルイマン
脚本 : ウラ・イザクソン
撮影 : スヴェン・ニクヴィスト
音楽 : エリク・ノルドグレン
美術 : P・A・ルンドグレン
編集 : オスカー・ロザンダー

キャスト :
テーレ : マックス・フォン・シドー
メレータ : ビルギッタ・ヴァルベルイ
インゲリ : グンネル・リンドブロム
カリン : ビルギッタ・ペテルソン
ダム・シェパード・マン : トル・イセダル
乞食 : アラン・エドヴァル
[ 2018/07/16 15:00 ] ヒューマン | TB(-) | CM(-)

荒野の七人

(ドラマ/西部劇)

『 荒野の七人 』
原題 : The Magnificent Seven
製作 : 1960年
製作国 : アメリカ

黒沢明監督の東宝映画「七人の侍」をジョン・スタージェス監督が西部劇化したリメイク作品。
メキシコの寒村イスカトランの村人達は毎年収穫期になると恐怖に戦いていた。カルヴェラが率いる野党がきまって掠奪にくるからだ。しかし、今年はもう我慢が出来なくなっていた。子供達は飢え、村を去っていく農民がふえていた。ヒラリオと2人の農夫は皆を代表して戦うことを決議、十を買いに国境のアメリカの町やって来た。彼らが町に着いた時に騒ぎが起きていた。原住民の死体を白人の墓地に埋める埋めないの騒ぎだ。全身黒ずくめのガンマン、クリス(ユル・ブリンナー)が無造作に俺が埋めてやろうと買って出た。そこへやりとりを見ていたヴィン(スティーヴ・マックイーン)も助手を志願した。墓地で銃を構える数人の男達、だが、クリスとヴィンは鮮やかにこの騒動を片づけてしまった。ヒリイオ達はこの有様を見てクリスにわけを話して力になってもらうことにした。同意したクリスは腕の立つガンマンを探し始めた。最初に仲間に入ったのがクリスの古い友人ハリー・ラックだった。ヴィンも仲間に入った。ナイフ使いの名人ブリット(ジェームズ・コバーン)と早打ちのリーも加わった。それに西部で名高いオラリー(チャールズ・ブロンソン)も仲間に入れた。そんな中にチコという男がいた。経験も浅く40人もの敵を相手に戦うには若過ぎた。だがチコはクリスを尊敬していた。チコは強引に仲間に入れてもらった。7人のガンマンを迎えて村は一変した。クリスは村人達に戦う準備をさせた。防壁を築いたり銃の使い方を教えたり、7人の男達と村人の間には奇妙な友情が生まれていった。チコはペトラという村娘と仲良くなった。そんな時に、カルヴェラ一味が村を襲って来た。凄惨な拳銃戦が展開された。野盗は撃退された。死傷者も出た。村の雑貨商ソテロは臆病者で戦いにまき込まれるのを恐れていた。クリスはこの機を逃さず一味を全滅させようと深夜野盗のキャンプを襲った。しかし誰もいなかった。ソテロの裏切りでカルヴェラは7人の逆をついて村を占領していたのだ。7人は村を追い払われた。しかし、クリスはもう一度村へ引返し戦うことを皆に告げた。逆襲は掠奪に酔ったカルヴェラ一味の隙をついた。戦闘は激烈をきわめたが、カルヴェラも一味も全滅できた。味方もハリー、ブリット、リー、オラリーが斃れた。チコはペトラと暮らすことになり、クリスとヴィンは村を去った。クリスは村を眺めながら云った。「本当に勝ったのは農民たちだ。俺たちじゃない。」と。



テーマ曲 : 「The Magnificent Seven」 by エルマー・バーンスタイン


スタッフ :
監督 : ジョン・スタージェス
脚本 : ウォルター・ニューマン
製作 : ジョン・スタージェス
撮影 : チャールズ・ラング
美術 : エドワード・フィッツジェラルド
音楽 : エルマー・バーンスタイン
編集 : フェリス・ウェブスター

キャスト :
クリス・アダムズ : ユル・ブリンナー
ヴィン : スティーブ・マックイーン
チコ : ホルスト・ブッフホルツ
ベルナルド・オライリー : チャールズ・ブロンソン
ブリット : ジェームズ・コバーン
ハリー・ラック : ブラッド・デクスター
リー : ロバート・ヴォーン
カルベラ : イーライ・ウォラック
ペトラ : ロゼンダ・モンテロス
ミゲル : ジョン・アロンゾ
ヘンリー : ヴァル・エイヴリー
[ 2018/07/14 15:00 ] 西部劇 | TB(-) | CM(-)

許されざる者

(ドラマ/西部劇)

『 許されざる者 』
原題 : The Unforgiven
製作 : 1960年
製作国 : アメリカ

アラン・ルメイの原作小説を映画化した西部劇。
テキサスの平原に牧場を営むザカリー一家は思慮深い長男のベン(バート・ランカスター)、次男のキャッシュ、3男のアンディ、母親(リリアン・ギッシュ)、養女レイチェル(オードリー・ヘップバーン)の5人暮らしだ。父親のウィルは死に、悪い噂も消え平和な生活が始まった。近隣の牧場主ゼブ・ローリンズはベンを信頼し、ザカリー一家を厚遇した。レイチェルを長男チャーリーの嫁に、長女をキャッシュの嫁にと、思った。レイチェルは秘かにベンを愛していた。エイブ・ケルシーという狂人が近辺をうろつき、一家の悪い噂をまいた。一家は人々の疑惑の中でひっそりと暮らした。ある朝、カイオワ族インディアンの首領ロスト・バードがザカリー家を訪ね、幼い時別れた妹を返せといった。妹は白人だとベンは拒絶した。ある夜、レイチェルとの婚約を固めに一家を訪ねたチャーリーは、帰途待伏せたカイオワ族に惨殺された。ゼフの妻は、レイチェルに汚れたインディアンの血が流れていると罵った。ベンは災厄の源であるケルシーを捕らえた。ケルシーはカイオワ族と通じていた。ケルシーは恐ろしい過去をゼブに打ち明けた。10数年前ウィル・ザカリーはカイオワ族の赤ん坊を盗んだ。後にカイオワ族がケルシーの息子を捕らえた時、ケルシーはレイチェルを返して息子をとり戻すようウィルに頼んだ。ウィルは拒み、息子は殺された。ケルシーはザカリー家を呪い、一家を追って復讐し続けて来たのだ。ケルシーは絞首刑になった。ゼブは一家と絶縁し、一家は孤立無援で引き揚げた。母にことの真偽を確かめたキャッシュは家を出た。その夜、カイオワ族は攻めてきた。一家のために身を投じようとするレイチェルを、ベンの手が温くとめた。ベンの愛の深さを知ったレイチェルは一家と共に戦う決意をした。カイオワ族は撃退された。しかし母は死んだ。ロスト・バードが迫った時、レイチェルは夢中で銃を引いた。妹、と叫んで彼は死んだ。厭まわしい過去と縁を切ったザカリー一家は再び団結を得た。キャッシュも帰って来た。



スタッフ :
監督 : ジョン・ヒューストン
脚本 : ベン・マドウ
原作 : アラン・ルメイ
製作 : ジェームズ・ヒル
撮影 : フランツ・プラナー
音楽 : ディミトリ・ティオムキン
編集 : ラッセル・ロイド

キャスト :
ベン・ザカリー : バート・ランカスター
レイチェル・ザカリー : オードリー・ヘプバーン
キャッシュ・ザカリー : オーディ・マーフィ
アンディ・ザカリー : ダグ・マクルーア
マティルダ・ザカリー : リリアン・ギッシュ
ジョニー : ジョン・サクソン
ゼブ : チャールズ・ビックフォード
[ 2018/07/12 15:00 ] 西部劇 | TB(-) | CM(-)
カレンダー
06 | 2018/07 | 08
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -
月別アーカイブ