(キャスト/男優)
『 ジョン・ウェイン 』 John Wayne
生年月日 : 1907年05月26日
没年月日 : 1979年06月11日( 72 歳没)
出生地 : アイオワ州ウィンターセット
死没地 : カリフォルニア州ロサンゼルス
国籍 : アメリカ合衆国
職業 : 俳優・プロデューサー・映画監督
受賞 :
アカデミー賞
アカデミー主演男優賞
1969年『勇気ある追跡』
ゴールデングローブ賞
主演男優賞 (ドラマ部門)
1969年『勇気ある追跡』
主な作品 :
『駅馬車』
『赤い河』
『三人の名付親』
『黄色いリボン』
『静かなる男』
『捜索者』
『リオ・ブラボー』
『アラモ』
『リバティ・バランスを射った男』
『ハタリ!』
『史上最大の作戦』
『勇気ある追跡』
大学在学中、ウェインは田舎の映画スタジオで働き始めた。西部劇のスター、トム・ミックスはフットボールのチケットと交換に夏の間、大道具係の仕事を彼に世話してやった。ウェインは大道具係から1928年には映画の端役に選ばれ、1930年、彼の最初のクレジット入り映画であるラオール・ウォルシュ監督の超大作『ビッグ・トレイル』に主役として抜擢された。
ウオルシュがアメリカ独立戦争での将軍、"マッド・アンソニー"・ウェインから取った「ジョン・ウェイン」の芸名を彼に与えた。当初はそのままアンソニー・ウェインの芸名を与える予定だったが、「イタリア風に聞こえる」という指摘があったために名をアメリカ風の「ジョン」と改めたのである[3]。『ビッグ・トレイル』は商業的に失敗し、ウェインは『駅馬車』がヒットするまでの間、B級活劇専門俳優として長い不遇の時代を過ごした。しかしその間に、射撃、乗馬、格闘技を修得。不遇期間に主演したなかには『歌うカウボーイ、シンギング・サンディシリーズ』などというものもあり、馬にのりながら歌うシーンが残っている。
1939年、端役時代から友情を固めていたジョン・フォード監督の大ヒット作『駅馬車』に主演。やがてウェインはヘンリー・フォンダと並んでフォード作品の看板役者となる。[4]その後も多くの作品を生み出し、幾つかはウェインの代表作となった。続く35年間で『アパッチ砦』、『黄色いリボン』、『リオ・グランデの砦』、『静かなる男』、『捜索者』、『荒鷲の翼』、『リバティ・バランスを射った男』と言ったフォードの映画20作以上に出演した。
彼は多くの戦争映画に出演し「アメリカの英雄」として賞賛されたが、現実には兵役には就かなかった。1940年に徴兵が復活し、1945年に第二次世界大戦が終了するまで彼はハリウッドに残って21作の映画に出演した。1941年の真珠湾攻撃当時、彼は34歳で徴兵の該当年齢であったが、家族依存の理由で3-Aに分類され徴兵猶予を申請し受理された。これには国中の興味が集まり、後に2-Aに変更された。
ウェインは西部劇や戦争映画に、俳優としての信念を賭けていたため、強く英雄的な役割を多く演じ、逞しく深みのあるヒーロー像を築いていった。生涯出演した154本もの映画のうち、79本は西部劇であった。その一方でコメディ映画やNBCのコメディ『ラフ・イン』にピンクのウサギの着ぐるみで出演するなどユーモアの感覚も持ち合わせていた。
1948年のハワード・ホークス監督『赤い河』の大ヒットにより、翌年初めてボックス・オフィス・スターの4位にランクインし、名実共にスターの座を獲得。以後20年以上、ベスト10の座を守り続けた。
一方で自他ともに認める愛国主義者である彼は、リベラル思考の観客からは典型的タカ派俳優として非難の対象ともなり、特にベトナム戦争が泥沼化した一時期には人気を落としたが、それに対抗するように製作・監督・主演兼任で映画『グリーン・ベレー』を完成させ、ベトナムで特殊作戦に従事するアメリカ兵を描いた。
多くの作品に出演した彼は『硫黄島の砂』で主演男優賞、監督した『アラモ』で最優秀作品賞と2度のアカデミー賞ノミネートを受けていた。だが、そんな中ウェインは1964年に肺癌を宣告され、片肺を失うも闘病を宣言して俳優活動を続けていった。そして1969年の『勇気ある追跡』で粗野で酒飲みな隻眼の保安官を演じ、ようやく最優秀主演男優賞を受賞した。念願のオスカーを手にしたウェインは人気を取り戻し、以後遺作となった『ラスト・シューティスト』まで精力的に活躍した。
また、俳優時代には俳優組合長も務めていた。
主な出演作品 : 1939年
駅馬車 : Stagecoach
1939年 アリゲニー高原の暴動 : Allegheny Uprising
1940年 果てなき航路 : The Long Voyage Home
1940年 妖花 : Seven Sinners
1942年 絶海の嵐 : Reap the Wild Wind
1942年 スポイラース : The Spoilers
1942年 西部の顔役 : In Old California
1942年 フライング・タイガー : Flying Tigers
1944年 拳銃の町 : Tall in the Saddle
1945年 バターンを奪回せよ : Back to Bataan
1945年 コレヒドール戦記 : They Were Expendable
1947年 拳銃無宿 : Angel and the Badman
1948年
アパッチ砦 : Fort Apache
1948年 赤い河 : Red River
1948年
三人の名付親 : 3 Godfathers
1949年 ケンタッキー魂 : The Fighting Kentuckian
1949年
黄色いリボン : She Wore a Yellow Ribbon
1949年 硫黄島の砂 : Sands of Iwo Jima
1950年
リオ・グランデの砦 : Rio Grande
1951年 太平洋作戦 : Flying Leathernecks
1952年
静かなる男 : The Quiet Man
1952年 男の叫び : Island in the Sky
1953年 ホンドー : Hondo
1954年 紅の翼 : The High and the Mighty
1955年 男の魂 : The Sea Chase
1955年 中共脱出 : Blood Alley
1955年 征服者 : The Conqueror
1956年
捜索者 : The Searchers
1956年 荒鷲の翼 : The Wings of Eagles
1957年 失われたものゝ伝説 : Legend of the Lost
1958年 黒船 : The Barbarian and the Geisha
1959年
リオ・ブラボー : Rio Bravo
1959年 騎兵隊 : The Horse Soldiers
1960年
アラモ : The Alamo
1960年 アラスカ魂 : North to Alaska
1961年 コマンチェロ : The Comancheros
1962年 リバティ・バランスを射った男 : The Man Who Shot Liberty Valance
1962年 ハタリ! : Hatari!
1962年 史上最大の作戦 : The Longest Day
1962年 西部開拓史 : How the West Was Won
1963年 ドノバン珊瑚礁 : Donovan's Reef
1963年 マクリントック : McLintock!
1965年 偉大な生涯の物語 : The Greatest Story Ever Told
1965年 危険な道 : In Harm's Way
1965年 エルダー兄弟 : The Sons of Katie Elder
1966年 エル・ドラド : El Dorado
1967年 戦う幌馬車 : The War Wagon
1968年 グリーンベレー : The Green Berets
1969年 勇気ある追跡 : True Grit
1969年 大いなる男たち : The Undefeated
1970年 チザム : Chisum
1970年 リオ・ロボ : Rio Lobo
1971年 100万ドルの血斗 : Big Jake
1972年 11人のカウボーイ : The Cowboys
1973年 大列車強盗 : The Train Robbers
1974年 マックQ : McQ
1975年 ブラニガン : Brannigan
1975年 オレゴン魂 : Rooster Cogburn
1976年 ラスト・シューティスト : The Shootist