(ドラマ/西部劇)
『 シマロン 』
原題 : Cimarron
製作 : 1931年
製作国 : アメリカ
アカデミー作品賞受賞1889年4月12日。それはウクラホマに於いて競争によって土地の分割占有権を決める日であった。数千の各種の車馬がその競争に加わった。ヤンシー・リーという娘の欺かれその土地を先有せられてしまった。彼は故郷のウィヒタに帰りウクラホマに移住することを力説したが彼の意見に同意をしたものは彼の妻セイプラ一人であった。斯くて家族の反対を押し切ったクラヴァラ夫婦は総領息子のシムと、イザイアという黒坊の子供とだけを連れて九日九晩の旅を続けた後にオセイジの町に辿り着いた。ヤンシーはこの町で新聞社を起こす意志であったが、最近この町で新聞を発行していた者が何者かに殺害せられたと聞き、日頃正義の魂に燃ゆる彼は騒然としてそこに暴力団に抗し益々新聞社を起こす意志を固めた。これ以後該殺害事件の容疑者と目せられているロン・ヨウンディスと彼との間には明らさまなる敵視状態が続いたが、日曜日ヤンシーの開いた説教の集会に於いてロンはヤンシーの反り弾で殺された。一年後、オセイジの町に於いてヤンシーの新聞は確たる地歩を占め、これと時を同じうして彼は一娘をもうけた。この年キッドと異名をとった強賊が部下と共にこの町の銀行を襲撃したが彼は単身それを迎え悪戦の後に彼らを撃減した。キッドには懸賞金一万ドルが懸かっていたのであるが彼はそれをこともなげに突き返した。三年後、じっとしていることの出来ぬヤンシーは突然風のように妻と子を残してこの町を去って行ったが、彼が1898年に帰って来た時には米西戦争の軍服を着ていた。が、彼は今はこの町の政界に於いても有力の一人となっていた妻との体面をすます間もなく、直ちに公衆指弾の的となって法廷に立たされていたディキシー・リーの弁護に立ち、雄弁と正義感とを以て彼女を無罪放免となさしめた。それから九年の後、1907年、ウクライホマは合衆国に合併されたが、インディヤンたちは石油から得た金により富有であったので白人と婚することを得、従って彼らは社会的にも白人と同じ地位を占むるに至った。これを見たヤンシーは己がインディヤンのために尽くす仕事も終わったことを知り、再び他に己が指名を果たす地を求めこの地を去って行った。それからまた年が経って、ウクライホマ開拓者ヤンシー・クラヴァットの像がオセイジの町で除幕された時、今は年老いたセイプラは傍らに愛息愛娘を伴って晴れの式場に臨んだが、未だに行方の知れぬ夫ヤンシーを想もっては自ら感慨の禁じ難いものがあった。その時、石油工場に於いて多勢の人々を助けるために犠牲となった重傷者の出た知らせがあった。その天晴れな男はヤンシー爺として人に知られている老人であると聞きセイブラは急ぎそぬお式場に駆けつけたが、それは彼女が久しく見なかった夫ヤンシーの差愛護を見るだけのものであった。
スタッフ : 監督 : ウェズリー・ラッグルズ
原作 : エドナ・ファーバー
脚本 : ハワード・エスタブルック
台詞 : ハワード・エスタブルック
撮影 : エドワード・クロンジェガー
美術 : マックス・リー
キャスト : ヤンシー :
リチャード・ディックスセイブラ :
アイリーン・ダンディクシー :
エステル・テイラートレイシー :
エドバ・メイ・オリバーリッキー :
ロスコー・エイツソル・レビー :
ジョージ・E・ストーンフェリス :
ナンス・オニールキッド :
ウィリアム・コリアー・Jr