(ドラマ/ヒューマン)
『 5つの銅貨 』
原題 : The Five Pennies
製作 : 1959年
製作国 : アメリカ
1020年代に一世を風びしたバンド・リーダー、レッド・ニコルズの半生に基づく音楽伝記映画。
1920年代の頃。コルネットが得意の田舎青年レッド・ニコルズ(ダニー・ケイ)は、ウィル・パラダイスの楽団に入ってギターのトニーや歌手のボビー(バーバラ・ベル・ゲデス)と知り合いになった。やがてボビーと恋仲になったレッドは、秘密酒場でルイ・アームストロングと即興でかけあい演奏をやったことから彼と仲よくなり、次第に芸を世に認められるようになった。レッドとボビーは結婚しトニーはレッドのマネージャーとなった。レッドはあくまでデキーランド・スタイルを守ったが、バンド・リーダーのウィルはそれに反対だった。バンドを脱退してレッドは“ファイブ・ペニーズ”楽団を結成し、巡業をはじめた。娘のドロシーが生まれ、育つにつれて、デキシーランド・スタイルは一世を風びし、楽団のメンバーにもトミー・ドーシーやグレン・ミラーが加わった。ボビーは成長する娘に巡業がよくないことを考えて、彼女を寄宿学校に入れた。レッドの人気が絶頂に達した頃、ドロシーが小児マヒにかかっていることが知らされてきた。飛行機で病床にかけつけたレッドは、音楽に熱中してドロシーにかまわなかったことを後悔した。バンドを解散し、コルネットを金門橋から投げ捨てた彼は、娘の病気を治すことに専念した。時が過ぎて第2次大戦が始まった頃、レッドは造船所の職工だった。ドロシーは13になり、父の昔演奏したレコードを誇りに思う娘になっていた。ボビーは夫の才能を再び世に出そうとして場末のナイト・クラブに出演させた。しかしよせ集めのバンドは失敗に終わった。その時ルイ・アームストロング、トミー・ドーシー、グレン・ミラーなどの昔の“ファイブ・ペニーズ”のメンバーが現れ演奏に加わった。ボビーがそれにつれて“ファイブ・ペニーズ”の曲を歌いはじめた時、ドロシーが杖を使わずに立ち上って、思わずレッドの後ろに歩みよった。レッドの目にも、ボビーの目にも、ドロシーの目にも、いつしか涙がにじみ出ていた。
主題歌 : 「5つの銅貨」 by ダニー・ケイ
スタッフ : 監督 : メルヴィル・シェイヴェルソン
脚本 : ジャック・ローズ、メルヴィル・シェイヴェルソン
製作 : ジャック・ローズ
撮影 : ダニエル・L・ファップ
美術 : タンビ・ラーセン
音楽 : リース・スティーヴンス
編集 : フランク・P・ケラー
キャスト : レッド・ニコルズ :
ダニー・ケイボビー・メレディス :
バーバラ・ベル・ゲデスルイ・アームストロング :
本人トニー・ヴァラーニ :
ハリー・ガーディノウィル・パラダイス :
ボブ・クロスビーアーサー・シャット :
ボビー・トゥループドロシー・ニコルズ(6~8歳) :
スーザン・ゴードンドロシー・ニコルズ(13歳) :
チューズデイ・ウェルドジミー・ドーシー :
レイ・アンソニーデイヴ・タフ :
シェリー・マングレン・ミラー :
レイ・ダレイ