(アクション/サスペンス)
『 太陽がいっぱい 』
原題 : Plein Soleil
製作 : 1960年
製作国 : フランス、イタリア
パトリシア・ハイスミスの小説 The Talented Mr. Ripley (才人リプリー君)を原作とした、悪者が主人公のサスペンス。
トム・リプレイ(アラン・ドロン)は、フィリップ(モーリス・ロネ)と酔っぱらってナポリに遊びにきた。近くの漁村モンジベロからだ。--トムは貧乏なアメリカ青年だ。中学時代の友人・金持のドラ息子フィリップを、父親から頼まれて連れ戻しにきたのだ。五千ドルの約束で。フィリップにはパリ生れのマルジェ(マリー・ラフォレ)という美しい婚約者がいた。--ナポリから帰った時、アメリカから契約をやめる手紙が来ていた。フィリップが約束の手紙を出さなかったからだ。トムが邪魔になっていた。友人のパーティーに向うヨットの上で、トムはますます彼からさげすまれた。裸でボートに放り出され、全身が火傷のように日焼けした。彼は決意し、まず小細工をして、マルジュとフィリップに大喧嘩をさせた。彼女が船から下りたあと、フィリップに向い、刺し殺した。死体はロープで縛り、海へ捨てた。陸へ上ると、彼はフィリップになりすました。ホテルに泊り、身分証明書を偽造し、サインを真似、声まで真似た。金も衣類も使った。ヨットを売り払う交渉も、親元からの送金を引き出す仕事もうまくいった。マルジュあてのフィリップの手紙をタイプし、送った。彼女は彼を忘れられずにいた。ホテルにフィリップの叔母が現れたが、姿をくらますことができ、別の下宿に移った。 そこに、フィリップの友人が訪ねてきて、何かを察したようだった。トムは平生から憎んでいたその男を殺し、死体を捨てた。それは発見され、刑事が調べにきた。死体確認に集った時、トムはマルジェにフィリップはモンシベロに戻ったと告げた。女刑事が盗み聞いていた。トムはモンジベロの家にその夜いくと、遺書を書き、送金を全部ひき出したのをマルジェに残し、自殺したことにした。警官もマルジュも駈けつけたが、彼は逃げおおせた。彼は元のトムに戻り、傷心のマルジェをいたわり、愛を告げた。彼女もついに彼を受け入れ、結婚することになった。遺産も手に入るだろう。彼が海水浴のあと、極上の酒に酔っていた時、フィリップのヨットが売られるために陸に引きあげられていた。スクリューにからまったロープの先からフィリップの死体が現われた。
テーマ曲 : 「太陽がいっぱい」 by ニーノ・ロータ
スタッフ : 監督 : ルネ・クレマン
脚本 : ルネ・クレマン、ポール・ジェゴフ
原作 : パトリシア・ハイスミス
台詞 : ルネ・クレマン、ポール・ジェゴフ
製作 : ロベール・アキム、レイモン・アキム
撮影 : アンリ・ドカエ
美術 : ポール・ベルトラン
音楽 : ニーノ・ロータ
キャスト : トム・リプレー :
アラン・ドロンフィリップ・グリンリーフ :
モーリス・ロネマルジュ・デュヴァル :
マリー・ラフォレリコルディ刑事 :
エルノ・クリサフレディ・マイルズ :
ビル・カーンズオブライエン :
フランク・ラティモアボリス :
ニコラス・ペトロフポポヴァ夫人 :
エルヴィーレ・ポペスコ