(アクション/サスペンス)
『 第三の男 』
原題 : The Third Man
製作 : 1949年
製作国 : イギリス
米国の西部作家ホリイ・マーティンス(ジョゼフ・コットン)は、旧友ハリー・ライムに呼ばれて、四国管理下にある戦後のウィーンにやって来たが、ハリーは自動車事故で死亡し、まさにその葬式が行われていた。マーティンスは墓場で英国のMPキャロウェー少佐(トレヴァー・ハワード)と連れになり、ハリーが闇屋であったときかされたが、信ずる気になれなかった。ハリーは生前女優のアンナ(アリダ・ヴァリ)と恋仲であったが、彼女と知り合ったマーティンスは、彼女に対する関心も手伝ってハリーの死の真相を探ろうと決意、ハリーの宿の門衛(パウル・ヘルビガー)などに訊ねた結果、彼の死を目撃した男が三人いることをつきとめた。そのうち二人はようやく判ったが、“第三の男”だけはどうしても判明しないまま、マーティンスは何者かに脅かされはじめ、門衛も殺されてしまった。一方アンナは偽の旅券を所持する廉でソ連MPに粒致されることになり、それとも知らずに彼女の家から出て来たマーティンスは、街の物蔭に死んだ筈のハリー・ライム(オーソン・ウェルズ)をみつけた。ハリーがペニシリンの大闇で多数の人々を害した悪漢であることを聞かされていたマーティンスはこれをMPに急報し、アンナの釈放と引きかえに彼の逮捕の助力をするようキャロウェイから要請された。マーティンスはハリーとメリイゴウラウンドの上で逢い、改めて彼の兇悪振りを悟って、親友を売るもやむを得ずと決意したが、釈放されたアンナはマーティンスを烈しく罵った。しかし病院を視察してハリーの流した害毒を目のあたり見たマーティンスは結局ハリー狩りに参加、囮となって彼をカフェに侍った。現れたハリーは警戒を知るや下水道に飛込み、ここに地下の拳銃戦が開始され、追いつめられた彼はついにマーティンスの一弾に倒れた。かくて改めてこの“第三男”の埋葬が行われた日、マーティンスは墓地でアンナを待ったが、彼女は表情をかたくしたまま彼の前を歩み去って行った。
ラストシーン
主題曲 : 「第三の男」ツィター演奏 アントン・カラス
スタッフ : 監督 : キャロル・リード
脚色 : グラハム・グリーン
原作 : グラハム・グリーン
製作 : アレクサンダー・コルダ、デイヴィッド・O・セルズニック、キャロル・リード
撮影 : ロバート・クラスカー
カメラ : テッド・スケイフ、デニス・クープ
追加撮影 : ジョン・ウィルコックス、スタン・ペーヴィ
セット : ヴィンセント・コルダ、ジョン・ホークスワース、ジョゼフ・バトー
録音 : ジョン・コックス
編集 : オズワルド・ハーフェンリクター
作曲 : アントン・カラス
音楽演奏 : アントン・カラス
キャスト : ホリー・マーチンス :
ジョゼフ・コットンアンナ・シュミット :
アリダ・ヴァリハリー・ライム :
オーソン・ウェルズキャロウェイ少佐 :
トレヴァー・ハワードペイン軍曹 :
バーナード・リー門衛 :
パウル・ヘルビガークルツ男爵 :
エルンスト・ドイッチュポペスク :
ジークフリート・ブロイアービンケル医師 :
エリッヒ・ポントクラビン :
ウィルフリッド・ハイド=ホワイト